スズキ、東京モーターショー2019出展概要を発表 

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2020年に100周年を迎えるスズキは、次の100年に向け「小さなクルマづくりで培った技術」によって、多くの人に自由な移動と実用だけではない楽しみやワクワク感を提供することで社会に貢献し、大きな未来を切り開くことを表現したいと考えている。同社ブースは西展示会場の西1ホールで、4輪車19台(うちワールドプレミア7台)、2輪車8台、電動車いす1台に加えマリン製品を展示する。

ブースのテーマは、スズキが提案する小さなクルマだからこそできるワクワクのある毎日を「WAKUWAKU SWITCH for EVERYONE つくろう、あなたのワクワクで、みんなのワクワクを」というものだ。メインステージで、パーソナルコンパクトPHEVのワクスポと、モバイルルーム自動運転車のハナレを紹介する。

■WAKUスポ(ワクスポ/ワールドプレミア)

いつでも、誰でも、どこへでも。楽しさ、ワクワクをシェアリング

近い将来は1台のクルマを家族で共有する時代が来ると予測し、この1台で家族内シェアリグができるよう、3世代で共感できる形と使い勝手の両立を目指した。
Aセグメントのコンパクトボディに、車体形状、フロントマスク、インテリア表示コンテンツを切り替えられる“ワクワクスイッチ”を搭載することで、一人ひとりの楽しさ、ワクワクに応えられるクルマとした。クルマが変化することで、家族で共有できるクルマにした。

 

エクステリアは、普遍的なクルマらしさを表現した3ボックス調クーペスタイルと、室内空間が広がるワゴンスタイルという二つのスタイルを、スイッチ操作により使い分けられる。プライベートを感じるスタイルと、使い勝手を感じるスタイルによりワクワクを表現する。

クーペスタイルでは、ロングノーズのプロポーションでプライベートな走りを期待させるデザインとした。一方、ワゴンスタイルはスティングレーのような力強いフロントマスクに変わり楽しさを提供する。

インテリアは、クーペ時はインパネ全体がモニターになり、表示類をモニター化することで懐かしさと先進性を併せ持つシンプルなデザインとした。ヘッドアップディスプレイも持ち、車両情報が表示されクルマを操る楽しさを提案する。シートはバケットタイプで走りを期待させるデザインとした。ワゴンタイプのインテリアはリラックスできる空間を提案する。ピラーレスにより大開口部が出現し実用性も考えられている。

ワゴン時の室内はリヤシートが後方にスライドすることで、快適な4名乗車ができるようにした。

【主要諸元】
全長×全幅×全高=3700㎜×1650㎜×1430㎜
ホイールベース2460㎜
定員4名
パワーユニット=PHEV
駆動方式=4WD

■HANARE(ハナレ/ワールドプレミア)

誰もが自由に移動時間とほどよい空間を有効活用できるモバイルルーム自動運転車

やがて訪れるであろうAIやロボットによる超効率化社会の中でも、人のつながりや人のこだわりなど、人間らしい欲求を大切にし、クルマを所有する喜びを提案する。
車名は家の離れのことで、プライベートを楽しむ空間と仲間と遊びのベースとして楽しめ、常にワクワクなシーンにスイッチできるクルマである。プライベートを感じる心地よい空間と、開放的な空間につながる大開口のドアで人のつながりとこだわりを表現した。

エクステリアは、家のそばでも大自然の中でもどちらにもあうスタイリングを目指した。ブラウンに塗られた箇所は、住宅建材をモチーフにした質感で住宅の付属物にも見えるように親和性を高めた。さらに、こだわりのプライベート空間が魅力あるものとするため、特徴的な狭いガラスエリアを採用した。自動運転時代の新しいスタイリングテーマとして、前後対称形のデザインとした。

1970年の大阪万博でのキャリイバンN40V、2015年のエアトライサー、前回主点のイーサバイバーに挙げられる前後対象のデザイン記号を踏襲している。歴代の5スロットを表現したグリルや大きく張り出したフェンダーで、スズキのSUVイメージを表現するデザインとし、どこでも移動できることを表現した。

インテリアは、自動運転車として従来のようにインパネやステアリングなどの操作系を持たず、これらがないことで室内空間を最大活用できるようになった。この空間を活かすため、空間の右側には快適なシートと、左側にはドアトリムに内蔵されたシートがある。全体的に間接照明を施すことで、ホワイトルーフと壁面に豊かな表情を生み出し、家のような暖かみのある空間を表現した。

また、室内中央の大型ディスプレイにはクルマの操作はもちろん、移動中でもエンターテイメントコンテンツが楽しめるようにした。自動運転車となることで、車内での乗員の座り方や過ごし方も変化する。このクルマでは後部のシートは、クッション部分が移動しさまざまな座り方が可能になる。室内における目線の違いも生まれ、部屋のように過ごせることで新しいコミュニケーションができるクルマを提案する。

【主要諸元】
全長×全幅×全高=3900㎜×1800㎜×1900㎜
ホイールベース2720㎜
パワーユニット=EV
自動運転方式=完全自動運転
駆動方式=4WD

■HUSTLER CONCEPT(ハスラーコンセプト/ワールドプレミア)

もっと遊べる、もっとワクワクできる軽クロスオーバーワゴン

スズキが長年培ってきた軽ワゴンの日常の使いやすさと、SUVのアウトドアレジャーやスポーツなど趣味が楽しくなることを融合させ、軽ワゴン×SUVというジャンルを提案し、新たな市場を開拓してきたハスラーのコンセプトモデルとなる。

デザインコンセプトは、日常でアウトドアライフを楽しむライフスタイルの広がりから発想を得た。個性的で親しみやすいハスラーらしさをそのままに、機能を追求したアウトドアアイテムに見られる〝タフ〟〝力強さ〟といったデザイン要素をわかりやすく取り込んだ。

エクステリアはより存在感が際立ったフロントマスクを持ち、より大きくスクエアになったボディ、すべてのピラーのしっかり見せてクオーターガラスを配置することで、ハスラーをより大きく、広く、頑丈なフォルムに仕立てた。

インテリアはアウトドアツールに見られる、プロテクトされた機能的な造形とハスラーの個性を引き立たせ、遊び心やワクワクを刺激するカラーリングとした。また、日常使いでも趣味使いでも、様々な利用シーンに対応するべく荷室側からスライドが可能なリヤシート、防汚タイプラゲージフロアなど使い勝手と楽しさを加速させるワクワクするようなユーティリティも搭載している。ラゲージは自転車を積み込める容量を持つ。

ハスラーコンセプトには、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルブレーキサポート」の夜間歩行者検知をはじめ、後退時ブレーキサポートを搭載し、スズキの予防安全技術「スズキセーフティサポート」の機能を充実。ターボ車には、全車速での追従機能を備えたアダプティブクルーズコントロール、車線逸脱抑制機能を採用している。

【主要諸元】
全長×全幅×全高=3395㎜×1475㎜×1680㎜
ホイールベース2460㎜
パワーユニット=直列3気筒658㏄マイルドハイブリッド、同658㏄ターボマイルドハイブリッド
駆動方式=4WD

■HUSTLER CONCEPT(ハスラーコンセプト/ワールドプレミア)

日常でアウトドアスタイルを楽しむアーバンアウトドアスタイル

ハスラーコンセプトはもう1台出展され、先に紹介したハスラーコンセプトをベースに日常でアウトドアスタイルを楽しむ、アーバンアウトドアスタイルを提案している。
ボディカラーは、気分が盛り上がるバーミリオンオレンジをベースに、タフで力強いスタイリングの中にもカモフラージュ調サイドデカールやモノグラム調のルーフラッピング、マットガンメタリックのアクセントカラーでファッショナブルなスタイルに仕立てた。

 

 

 

また、いつでも、どこでも、誰とでも、自分の好きなこと、楽しいこと、ワクワクすることを想起させる専用のルーフラック、マッドフラップ、タイヤを装備している。

インテリアでは、ドアトリムに配した大型のロゴや鋳肌を表現した塗装、迷彩柄のフロアマットを採り入れ、アウトドアアイテムのタフで武骨な表情をファッショナブルにコーディネイトした。シートにはハスラーのロゴやクライミングロープのようなパイピングを配することで、都会的な遊び心を感じる演出を施した。

【主要諸元】
全長×全幅×全高=3395㎜×1475㎜×1910㎜(含フーフラック)
ホイールベース2460㎜
パワーユニット=直列3気筒658㏄ターボマイルドハイブリッド
駆動方式=4WD

■エブリイどこでもベビールームwithコンビ(コンセプトモデル、ワールドプレミア)

子育て支援や災害時にも活用できる軽商用車

ベビー用品を扱うコンビ㈱とコラボレーションし、子育て支援や災害時に活用できるエブリイのコンセプトモデル。クルマは多くの子育て中のユーザーが使っており、子育てに役立つベビー用品を開発するコンビ。人々の生活によりよい製品を開発する両社が子育てのサポートをしたいという同じ思いから、このモデルが実現した。

このクルマのコンセプトは、通常は公用車や業務用車両として使われるエブリイを、屋外でのイベントや災害時には模様替えをして、安心しておむつ交換や授乳ができるベビールームを提供するというもの。

 

デザインテーマをリラックス&ファンとし、エクステリアは遠くからの視認性を考慮したカラーリングを採り入れ、エブリイがもっと親しみやすくなるデザインとなっている。

インテリアについては、落ち着きのある木目調のフロアと芝生のようなグリーンのじゅうたん、青空を思わせるカーテンにより、まるで自然の中にいるようなリラックス&ファンを表現した。

荷室をおむつ交換スペースとし、スライド式のおむつ交換用ベッドとプライバシーへの配慮と、日よけのためのタープも備えている。おむつ交換台の横には、おしりふきクイックウォーマーや除菌スプレーの収納ボックスを設け、スムーズなおむつ交換ができるようにしている。

後席で安心して授乳ができるように、プライバシーに配慮したプライベートな空間としている。おしりふきクイックウォーマー、おむつ交換ベッドなどベビー用品のプロフェッショナルであるコンビの製品を採り入れている。

【主要諸元】
全長×全幅×全高=3395㎜×1475㎜×1895㎜
ホイールベース2430㎜
パワーユニット=直列3気筒658㏄
駆動方式=2WD

 

 

 

 

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