アイシン・エィ・ダブリュは、2019年4月に発表した米国における新たな生産拠点が、テキサス州シボロ市に決定したことを発表した。
アイシン・エイ・ダブリュは、愛知県安城市に本社を置き、1969年に創業を開始し、以降、世界の自動車メーカーが採用しているトランスミッションのリーディングカンパニーとして歩んでおり、アイシングループの米国における自動車部品事業は、1988年インディアナ州に設立したAisin U.S.A. Mfg., Inc. を始めとして、現在では32社、約12,600人の雇用を創出し、売上高約5,740億円まで事業を拡大してきている。
今回、新たに進出するテキサス州シボロ市において、「エィ・ダブリュ・テキサス株式会社」(以下、AWテキサス)を設立し、オートマチックトランスミッションの生産を行う予定としており、新工場建設に伴い、2023年までの5年間で、約4億米ドルを上限とする投資と、約900名の新たな雇用を予定している。2021年9月の生産開始を目指し、準備を進めていると述べた。
新設するAWテキサスは、アイシングループとして米国における3番目のトランスミッション工場となり、米国最初の生産工場はノースカロライナ州にある、エィ・ダブリュ・ノースカロライナ株式会社(1998年設立)となる。テキサス州は、自動車メーカーおよび自動車部品メーカーが多く、約43,000名の自動車関連雇用が生み出されており、アイシン・エイ・ダブリュは、この成長著しいテキサス州における自動車産業の更なる発展に貢献していくと述べている。
また、テキサス州への新たな進出に伴い、米国における生産工場「エィ・ダブリュ・テキサス株式会社」と「エィ・ダブリュ・ノースカロライナ株式会社」の統括会社として、「エィ・ダブリュ・ノースアメリカ株式会社」を新たに設立した。
テキサス州シボロ市への進出にあたり、テキサス州のグレッグ・アボット(Gregg Abbott)知事は、「テキサス州は、トヨタやAWのような革新的な企業からの投資により、製造業に優れる州としての地位を高め続けています。両社がサンアントニオ地域に合計約8億米ドルの投資を行うことは、テキサス州の比類なき労働力や、過度な政府規制や税制がない事業環境を作り上げるために州として取り組んできたことを証明するものです。トヨタとAWが、テキサス州に多くの雇用をもたらすことに感謝しています。そして、既に強力な私たちのパートナーシップをさらに強固にしていけることを楽しみにしています」とコメントした。
また、シボロ市を代表し、ロバート・ヘレーラ(Robert T. Herrera)シボロ市市政担当は、「このプロジェクトは、雇用のみならず様々な効果をもたらすことでしょう。AWの進出により、地域全体の製造業におけるビジネス環境が改善されます。地元チームであるシボロ市、グアダルーペ郡、GVEC(地元の電力会社:Guadalupe Valley Electric Cooperative)、サンアントニオ経済開発財団、そしてテキサス州が力を合わせ、この画期的なグローバルプロジェクトをテキサス州中南部に誘致できたことを誇りに思います。AWとの、末長く、実りある関係を楽しみにしています」と語った。