ブリヂストンと早稲田大学の産学連携プロジェクト「W-BRIDGE」 2019年度の研究委託先を決定

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ブリヂストンと学校法人早稲田大学(以下、早稲田大学)が連携して設置した研究プロジェクト「W-BRIDGE(Waseda-Bridgestone Initiative for Development of Global Environment)」は、2019年7月1日~2020年6月30日までの研究委託先候補として5件を採択したことを発表した。

 

「W-BRIDGE」は、ブリヂストンからの委託によって、早稲田大学内に設置された研究基金。 このプロジェクトでは、地球環境問題という人類共通の課題に対し、産学連携に加え、 環境NGOや市民団体といった一般の生活者にも参画してもらい、 三者一体で研究・活動を行える枠組みを提供している。

 

「W-BRIDGE」では、2019年4月1日~5月20日までの期間、ブリヂストンが定めた三つの重点テーマに基づいて、大学と一般人が連携して取り組む環境に関する研究課題を募集した(委託費用総額:1,700万円)。応募の中から、「W-BRIDGE」の審査委員会、Co-Design会議、および運営委員会が選考を実施し、2019年度は5件を選定した。

 

ブリヂストンが定めた三つのつの重点テーマは、ブリヂストングループが掲げる「環境長期目標」の達成に資することを期待して設定されており、(1) 森林環境分野(天然ゴム生産およびゴム農園周辺環境のサステナビリティ/森林資源のDeforestation対策)、(2) モビリティ分野(持続可能な社会作りを前提とした条件不利地域におけるモビリティのアクセシビリティ)、(3) 一般環境分野、の3項目となっている。

 

これらの案件で得られた成果については、内容を吟味し、広く活用してしてもらえるように「W-BRIDGE」のWebサイト(http://www.w-bridge.jp/)で情報を公開していく予定となっており、また、 研究成果の報告会の実施も予定している。なお、2018年7月~2019年6月30日までを活動期間とした研究は終了し、今後「W-BRIDGE」が開催するシンポジウム等で活動報告を行う。

 

 

【2019年度研究委託先】

<重点テーマ 1.森林環境分野>

[天然ゴム生産およびゴム農園周辺環境のサステナビリティ]

●研究活動代表者:

早稲田大学人間科学学術院 准教授 平塚基志

ランブン・マンクラット国立大学(UNLAM) 教授 Ir. Mahrus Aryadi,M.Sc.

●団体名:公益財団法人 国際緑化推進センター

●研究課題:森林保全におけるSDGs達成と民間企業とのパートナーシップの高度化に向けた方向性分析

 

[森林資源のDeforestation対策]

●研究活動代表者:

九州大学熱帯農学研究センター 准教授 百村帝彦

●団体名:認定NPO法人 国際環境NGO FoE Japan

●研究課題:森林減少ゼロに寄与するサプライチェーン管理と持続可能性に配慮した原料調達の促進

 

<重点テーマ 2. モビリティ分野>

[持続可能な社会づくりを前提とした条件不利地域におけるモビリティのアクセシビリティ]

●研究活動代表者:

群馬大学大学院理工学府 教授 天谷賢児
東京家政学院大学 教授 江川賢一
早稲田大学スマート社会技術融合研究機構 客員主任研究員 井原雄人

●団体名:2015年からの生活交通をつくる会/株式会社 桐生再生/菱野団地コミュニティ交通協議会/株式会社 枝光なつかしい未来

●研究課題:条件不利地域のコミュニティに新しい価値を生み出す公共交通維持モデルの構築

 

<重点テーマ 3. 一般環境分野>

① ●研究活動代表者:

早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC) 准教授 岩井雪乃

早稲田大学日本語教育研究センター 講師 佐野香織

●団体名:学生食品ロス削減プロジェクト/ソーシャルアクションカンパニー株式会社/早稲田まちづくり実行委員会/アトム通貨実行委員会 新宿支部

●研究課題:SDGsをめざす『Actcoin』による新たな社会価値創出

② ●研究活動代表者:

早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科 教授 小野田弘士/助教 李洸昊

●団体名:廃棄物対策豊島住民会議 特定非営利活動法人 広野わいわいプロジェクト

●研究課題:長期化する大規模環境破壊からの地域再生~新たなステークホルダーとのパートナーシップ~

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