VWの「Golf GTI TCR」が、今年5月から始まった「TCRジャパンシリーズ」に4台参戦している。
「TCRシリーズ」は、排気量2リッター以下のターボエンジンを搭載し、4ドアまたは5ドアの前輪駆動(FWD)車をベースにした新しい世界基準に則ったマシンを用いたレースで、2015年、欧州でのシリーズ戦開幕以降、近年ではアジア各国でも開催され、アジア選手権も設定されるなど人気が高まっているレースシリーズ。日本でも今年5月から「TCRジャパンシリーズ」として全国のサーキットを転戦している。
「Golf GTI TCR」は、2015年に「TCR国際規格」に則った330PSのレース用コンセプトモデルとして発表され、翌2016年から欧州シリーズ戦に正式参戦し、数々の戦績を積み上げてきた。「TCRジャパンシリーズ」では、現在、4台の「Golf GTI TCR」が参戦しており、それらの能力は、257kW(350hp)の最高出力と420Nmの最大トルクにより、0-100km/hを約5.2秒、最高速度は250km/hに達する。
「Golf GTI TCR」は、日本でも初戦から度々表彰台に上がるなど力強い活躍ぶりを見せている。初戦の オートポリスインターナショナルレーシングコース(大分県)では、「Volkswagen 和歌山中央RT with TEAM和歌山」の松本選手がサンデーシリーズのオーバーオールで3位、ジェントルマンズクラスでHIROBON 選手が2位に入り、続く第2戦、スポーツランドSUGO(宮城県)では、サタデーシリーズのオーバーオールとして「埼玉トヨペットGreen Brave」の密山選手が優勝した。HIROBON選手もジェン トルマンズ クラスで3位。さらに翌日のサンデーシリーズでは、オーバーオールで「Volkswagen 和歌山 中央RT with TEAM和歌山」の松本選手が2位、「埼玉トヨペットGreen Brave」の密山選手が3位、HIROBON選手がジェントルマンズクラスで2位という結果を収めている。
シリーズ第3戦は、7月13・14日(土・日)に富士スピードウェイ(静岡県)で開催される。さらに、今年10月にはFIA世界ツーリングカーカップ(WTCR)が鈴鹿で開催され、ワールドシリーズに参戦しているGolf GTI TCRも出走予定となっており、今後益々盛り上がりが期待される。