KTグループで横浜ゴム商品を取り扱う神奈川ハマタイヤ(品田基宏社長)は6月19日から21日まで、新製品の特長やタイヤ空気圧の重要性を体感できる、ヨコハマタイヤ体感試乗研修会を袖ヶ浦フォレストレースウェイ(千葉県)で行った。
この研修会は、主にKTグループのトヨタ販売店(神奈川トヨタ自動車、トヨタカローラ横浜、ネッツトヨタ横浜、ネッツトヨタ湘南)の新車全店舗の営業スタッフを対象に行われ、3日間で167名が参加した。
各日とも午前/午後に分かれ、それぞれ①新商品と従来品を乗り比べ快適性や安定性の違い、②ボディダンパー装着車/非装着車を乗り比べコーナー性能や快適性、③ウェット性能の制動距離の違いと空気圧不足によるクルマの挙動の違い、を体感した。
特に、ウェット性能「a」と「c」の制動距離の違いの体験は今回初めて設定されたもので、指示速度まで加速後フルブレーキングすると、断続的に作動するABSの作動間隔や、制動距離の違いが周囲のパイロンからもわかる。空気圧が30%不足すると制動距離がさらに伸び、急制動に続くスラローム区間でクルマがよれるになり、思い通りに小回りが利かなくなる。
ボディダンパーはKTグループの独自商品で、装着することで車両の接地性や挙動が安定する。今回はミドルサイズミニバンのエスクァイアで凹凸路からスラローム、レーンチェンジ、高速コーナーを体験し、背の高いミニバンとは思えない安定感を体験した。
■適正空気圧でこそ本来の性能を発揮
神奈川ハマタイヤでは、取引先各社にタイヤ空気圧の重要性も説いている。自社で1年にわたりタイヤ空気圧の変動を調査。適正空気圧のタイヤ(倉庫で保管)は、気温の変動に応じて空気圧が増減し、秋には急激に減少する。1年後には軽自動車用タイヤで約31%、ミニバン用タイヤで約28%と、概ね3割の空気が〝抜けて〟いた。
空気圧のこまめな点検が必要であることはいうまでもなく、万一の急ブレーキや危険回避の急ハンドル時の安全マージン、もしくは日常の快適な乗り心地が得られるのも、適正空気圧であればこそ。
受講者した営業スタッフやサービスエンジニアからは「タイヤでクルマの性能がこんなに変わるとは」「空気圧の重要性をお客様に伝えたい」といった声も聞かれたという。
「この研修会で初めてわかることも多いようです」と、品田社長。また、空気圧の重要性を広く認識してもらうには、繰り返し体験の機会を設けることが必要と、グループ全体の販売従事者に相当する約4000人の受講を目指して開催を継続していくという。