日産と大多喜町、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結

all 業界ニュース

日産自動車、千葉県夷隅郡大多喜町、千葉日産自動車、日産プリンス千葉販売、日産サティオ千葉の5者は3月23日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。

 

同協定は、大多喜町が、「電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、町が指定する避難所等において、日産の販売会社である千葉日産自動車および日産プリンス千葉、日産サティオ千葉より貸与される電気自動車(EV)『リーフ』を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、町民の安全確保に努める」という内容となっている。

 

大多喜町では未曾有の災害をもたらした東日本大震災や、令和元年に発生した房総半島台風により県内に受けた甚大な被害などの経験を教訓に、地域防災力の向上に努めているほか、養老渓谷や麻綿原高原などの緑と水などの豊かな自然を守るため、環境保全活動にも積極的に取り組んでいる。ほかにも、観光・地域活性化を目的に、超小型電気自動車(EV)「日産ニューモビリティコンセプト」を2台導入しており、環境に優しいゼロ・エミッションのモビリティとして町内の観光等に活用している。

 

一方日産では、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいるのに加え、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組み、SDGsの達成に貢献している。また、令和元年房総半島台風による長期停電時に、日産は約50台の電気自動車「リーフ」を千葉県内の自治体に提供し、高齢者福祉施設や保育園での扇風機や冷蔵庫などの電力源として活用された。

 

今回は、日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」と、大多喜町が推進する環境・防災対策との双方の取り組みにお互いが賛同し、協定の締結を行う運びとなった。両者は今後もこの協定締結を機に、環境及び防災対策を強化し、電気自動車(EV)を活用した、環境に優しく、災害に強いまちづくりを推進し、電気自動車(EV)の普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現に向けて、更に連携を強化していくと述べている。

 

【電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要】

  • 大多喜町で災害を起因とする停電が発生した際、町が指定する避難所に、千葉日産自動車、日産プリンス千葉、日産サティオ千葉の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
  • 大多喜町、日産、千葉日産自動車、日産プリンス千葉、日産サティオ千葉の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、町民の生命及び身体の安全を守る。
  • 大多喜町および日産、千葉日産自動車、日産プリンス千葉、日産サティオ千葉は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、町のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を町民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。

 

Tagged