5月13日、日本自動車工業会(自工会)は都内で定時総会を開催し、その後の懇親会で挨拶に立った豊田章男自工会会長(トヨタ自動車社長)は「日本国内の生産が減ってしまうようなら、守りきれなくなる。日本はますます世界と戦っていけなくなる。雇用も守れなくなってしまう」と今後の国内自動車業界への懸念を表明した。
豊田会長は「各社の今期の数字を足すと、売上は75兆円、営業利益は5兆円。しかしこれは連結であり海外も含めた状況。単独では売上は30兆円、営業利益は2兆円ほど。平成初期は連結売上が30兆円、単独は24兆円で単独が連結の8割あったものが、現在では4割になっている。売上は30年間で伸びたが、伸びているのは連結であり、単独では伸びていない」と現状を説明。
さらに平成初期は日本の投資家が大半であった株主も、現在は3割が海外投資家になっているとし、「活動も海外、資本も海外、日本自動車工業会とはいうものの、頭についている日本とは何なのか、疑問が湧くのは私だけではないと思う」と現状への危機感を露わにした。