トヨタ・カローラスポーツ試乗、MT初心者でも〝操る楽しさ〟を体感

試乗レポート

新型クラウンとともに、トヨタの「コネクティッドカー」第1弾として昨夏登場したカローラスポーツ。今回は、ATモデルの発売から間をおいて導入された、6速MTモデルのインプレッションをお届けする。

カローラスポーツに搭載される6速MTは、1・2ℓターボエンジンのみに設定。コンピューターがドライバーのクラッチ、シフト操作にあわせて、最適なエンジン回転数になるよう制御を行う「インテリジェントマニュアルトランスミッション(iMT)」を採用する。

走り出してクラッチを踏み、フロアのシフトで変速するという操作感は一般的MTと違いはない。だが、iMTはドライバーのシフト操作を先読みして、シフトダウン時などでブリッピングを行うので、エンジン回転数が同調し、シフトショックのない変速を可能としている。アクセルを調節して回転数を合わせるといった作業がなく、発進時のエンストを防ぐレブマッチ機能も採用されており、MT初心者でもよりクルマを操る楽しさを体感できるだろう。


(ホールド性もあり完成度の高いフロントシート(左)、操る楽しさを感じられる6速MT)

走行モードは、エコ、ノーマル、スポーツの3種類から選択可能。エコは省燃費に徹したセッティングとなっており、アクセルレスポンスはややおとなしい。スポーツではレスポンスも高まり活発な走りを楽しめる一方で、驚くような特性の変化は感じられない。ただ、休日にワインディングを走るといったシチュエーションにおいて全く不足はなく、日常でも使いやすく、ドライブを楽しめるというカローラスポーツのキャラクターにはマッチしていると言える。

ハンドリングは扱いやすさを重視しながら、程よい操舵感のあるセッティングで応答性も良好。コーナーでも確実に路面を捉える走りは安心感も高く、ワインディングでの走行はカローラスポーツの真髄を体感できる。

また、高架橋の継ぎ目等の段差を通過時はキャビンに伝わる振動が抑えられ、フラット感のある乗り心地や、高い静粛性も好印象。先日の短時間試乗でも感じられたが、この点でも従来のカローラとは一線を画する仕上がりになっている。

(黒基調でスポーティなインテリア)

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