アウディジャパンは2月4日、ミドルサイズSUVのQ5に、クリーンディーゼルエンジン搭載の「Q5 40TDIクワトロ」を追加すると発表した(発売は2月19日)。
1980年、アウディ・100のディーゼル車が当時の輸入代理店、ヤナセを通じて正規輸入されたが、電子制御コモンレール世代のクリーンディーゼル車は初導入。Q5 40TDIクワトロに搭載されるのは、直列4気筒2・0Lディーゼルターボ(最高出力190PS、最大トルク400Nm)で、排出ガス浄化のため酸化触媒コンバーター、尿素SCRコーディングを施した粒子状物質フィルター、アンモニア分解触媒コンバーター等を装備。
さらに、高圧コモンレール式インジェクターや高低2系統のEGR等、エンジン本体に最新技術を投入し、欧州排出ガス規制(ユーロ6)や、日本のポスト新長期排ガス規制に適合している。一方、JC08モード燃費はガソリンモデルを1・7km/l上回る15・6㎞/lで、70Lの燃料タンクを持つことから、単純計算でも航続距離は約1100kmに迫る。
■研究開発にモータースポーツも活用
おしなべて平均速度が高く、走行距離の長い欧州では、以前から熱効率が高く燃費に優れ、温室効果ガス排出量が少ないディーゼルエンジンが広く支持されてきた。
本格的な普及は、ターボと直噴、最先端の排出ガス処理機構を採用した、新世代のクリーンディーゼルエンジンが実用化されてから。アウディTDI(ターボチャージド・ダイレクト・インジェクション)エンジンの誕生はおよそ30年前で、以来TDIエンジン搭載車の累計生産台数は800万台以上に上る。
欧州では、販売全車種の平均CO2排出量を95g/㎞以下に低減する規制目標があり、これに向けハイブリッド等電動化技術や、エンジンの効率と性能向上に向け弛まぬ研究開発を続けている。
その技術開発の一つとして、アウディではモータースポーツを活用。最も過酷な耐久レースとして知られるル・マン24時間レースに1999年から17回参加し、13度の総合優勝を飾った。
2006年からはTDIエンジン搭載のレース専用車で参戦。5連覇を含む8度の総合優勝を勝ち取った。12年から16年までは、前輪をモーターで駆動するクワトロ+ハイブリッドのレース専用車で参戦し、高効率と高性能を証明した。
(TDIエンジン車で1~3位を独占した。2010年ル・マン24時間レース)
■お得な限定モデルも発売
TDIモデル発売を記念して、専用内外装と安全装備を充実させた限定車、Q5 TDI ファーストエディションブラックスタイリングを250台限定で発売した。
Q5 40TDIクアトロスポーツをベースに、マトリクスLEDヘッドライト(含ダイナミックインジケーター)や、アクティブセーフティを強化するアシスタンスパッケージ、ブラックのモール・ルーフレール・ミラー、専用20インチホイールを追加し、価格を89万円高に抑えたお得なモデルだ。
【価格】Q5 40TDIクワトロ=636万円▽Q5 40TDIクワトロスポーツ=657万円▽Q5 TDIファーストエディションブラックスタイリング=746万円クワトロ