美味しいお米と日本酒で知られる新潟県魚沼市。その山奥に位置し、新潟・福島県境を流れる只見川上流のエリアが秘境「奥只見」です。大自然に囲まれ、圧倒されるほど美しい景色や温泉、郷土色豊かな食が魅力。この秋にぜひ観賞したいのが、神秘的な「滝雲雲海(たきぐもうんかい)」。生涯記憶に残る絶景を拝むべく、奥只見ドライブへ出かけてみませんか?
※ 以下の期間は通行止めとなりますのでご注意ください。国道252号(12月上旬~GW頃)、国道352号(11月中旬~6月中旬頃)、奥只見シルバーライン(年始明け~3月中旬頃)。
(写真提供:(一社)魚沼市観光協会)
※ 掲載記事に関して
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、紹介する施設によっては営業時間の変更や休業、イベントの延期・中止が生じる場合があります。また、情報は記事掲載時点のものです。お出かけの際は、事前にHPなどで詳細をご確認ください。
①奥只見シルバーライン
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②奥只見湖
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③石抱橋
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④銀山平温泉
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⑤滝雲雲海
探検家気分で長いトンネル内をドライブ!「奥只見シルバーライン」
奥只見ダムの工事用道路として建設された「奥只見シルバーライン」。全国でも類を見ないトンネルだらけの道路で、全長22kmのうち18kmがトンネルです。薄暗いトンネル内部はゴツゴツした岩肌がむき出しで、その表面には染み出た水滴がつき、ひんやりとした空気が漂っています。道幅はさほど狭くなく、ランプが点灯しているので危険ではありませんが、長い距離のトンネルなので、果てしなく続くほの暗い風景に圧倒されてしまうかも。特に奥只見の手前は距離が長く、3つのトンネルが10kmに渡って連なるロングコースとなっています。探検家になった気分でドライブすれば、ワクワク感が高まります。
(写真提供:奥只見観光株式会社)
■住所:新潟県魚沼市上折立~芋川
遊覧船からの景色に感動!山々に抱かれた「奥只見湖」
日本屈指の巨大人造湖である「奥只見湖」。江戸時代には銀が採掘されていたことから、別名「銀山湖」とも呼ばれています。周囲の山々は、四季折々の表情が美しく、春は新緑と残雪、秋は紅葉が楽しめます。この大自然を存分に味わうなら、遊覧船に乗るべき。全4隻ある遊覧船のなかでも特におすすめなのが、300名乗りの大型遊覧船「外輪船ファンタジア号」。19世紀のアメリカ・ミシシッピ川で運航していた貨客船をモチーフにした船で、真っ赤な外輪が特徴で、展望デッキからの眺めはさえぎるものがなく、湖を吹き抜ける風が心地良いです。奥只見周遊コース、尾瀬口コース、銀山平コースの3種類が用意されており、どれも片道約40分のクルージングが満喫できます。
(写真提供:奥只見観光株式会社)
■住所:新潟県魚沼市湯之谷芋川字大鳥1317-3
■TEL:025-795-2750
■URL:http://okutadami.co.jp/boat/
渓谷と清流が織りなす絶景を眺められる「石抱橋」
登山客や釣り人に人気のエリア・銀山平にて、清流北ノ又川にかかる橋が「石抱橋(いしだきばし)」です。橋から辺りを見渡せば、越後駒ヶ岳と渓流のコラボレーションする美しい絶景が広がっており、フォトスポットとしても人気です。橋から眼下の川を覗き込むと、驚くほどの透明度で、川魚たちが泳いでいるのがはっきりと分かるほど。また、橋の付近には銀山平にゆかりのある芥川賞作家でもあり、川魚の減少を危惧して「奥只見の魚を育てる会」を結成し、その活動により魚たちの回復に貢献した人物、開高健(かいこうたけし)の石碑が建っています。是非訪れてその功績をたたえてください。
※北ノ又川は禁漁区のため、釣りや川遊びをするためには許可が必要となります。
※秋はクマが出没しやすい時期です。クマの活動時間である早朝の来訪を避け、熊鈴を持ち歩くことをおすすめします。
(写真提供:(一社)魚沼市観光協会)
■住所:新潟県魚沼市宇津野
雄大な自然を感じる秘境の温泉地「銀山平温泉」
「銀山平温泉」は越後駒ケ岳や荒沢岳を望む、秘境の温泉地で、エリア内の旅館や民宿などで宿泊する際に入浴できます。その泉質はアルカリ性単純泉で、湯上り後のさっぱり感が特徴。肌の古い角質を取る美肌効果のほか、筋肉痛や疲労回復効果もあると言われているお湯です。日帰り入浴をしたい方は、越後三山只見国定公園「銀山平森林公園」内にある、日帰り温泉「白銀の湯(しろがねのゆ)」がオススメ。釣りや登山などのアクティビティ後に利用するのもおすすめです。
※冬季は豪雪のため、全ての宿が年明けから春まで休業となります。
※白銀の湯はゴールデンウィーク前後から秋口までの期間限定営業です。
(写真提供:(一社)魚沼市観光協会)
■住所:新潟県魚沼市銀山平
一生に一度は見たい!幻想的な自然現象「滝雲雲海」
雪が山を越えて山裾を流れ落ち、まるで滝のように見える自然現象「滝雲(たきぐも)」。この世のものとは思えない幻想的な光景は、国道352号沿いにある枝折峠(しおりとうげ)付近で観賞が可能。滝雲が発生するのは、早朝日の出前後、または日の出後1~2時間。特に10月は発生確率が高いといわれています。現地の駐車スペースが限られているため、シーズンは「うおぬま滝雲シャトルバス」の利用がおすすめです。静寂の中でゆっくりと流れる雲海は、圧倒的なスケールで、言葉を失うこと間違いなしです。
※11月中旬~6月上旬は、滝雲スポットに至る道路が通行止めとなりアクセスできません。
(写真提供:(一社)魚沼市観光協会)
■住所:新潟県魚沼市大栃山 樹海ライン
■URL:https://www.iine-uonuma.jp/osusume/7070/
海藻をつなぎにしたツルツル食感の「へぎそば」
新潟県魚沼地方発祥の「へぎそば」は、片木(へぎ)と呼ばれる四角い木製の器に、一口大に丸めたそばを美しく盛り付けた蕎麦です。つなぎに布海苔(フノリ)と呼ばれる海藻を使用することで、ツルリとしたのど越しと弾力に独特の風味がでます。薬味もワサビではなくカラシを添えるお店が多いのもこの地域ならではの特徴です。他にもネギ、ゴマなど、店ごとで薬味の種類はバラエティに富んでいます。日持ちのする乾麵での販売もあるのでお土産にもぴったり。へぎそばと合わせてお土産を買うなら、新潟県でしか販売されていない幻の米菓「サラダホープ」、笹団子、山菜などもおすすめです。
(写真提供:小嶋屋総本店)
※文化庁の100年フードにも選ばれています。
https://www.drivenippon.com/foodculture/food-niigata/
※本記事は、おでかけ情報ウェブマガジン「Drive!NIPPON」からの転載です。