東京電力ホールディングス株式会社（以下「東電HD」）と、トヨタ自動車は5月29日、東電HDの「定置用蓄電池の運用技術・安全基準」とトヨタの「電動車用蓄電池のシステム技術」を融合した定置用蓄電池システム（出力1MW、容量3MWh）を開発したと発表した。
また同システムを、豊田通商株式会社と株式会社ユーラスエナジーホールディングスが、ユーラス田代平ウインドファームへ導入し、2023年秋頃より4社連携の実証試験を開始する。
昨今、電動車の普及や世界規模でのカーボンニュートラル化が進む蓄電池市場では、環境・経済性向上、電力市場への参加、BCP対策等、蓄電の需要・ニーズが高まっている。これに価格と量の両面から対応するため、東電HDとトヨタ自動車は、電気自動車用蓄電池を複数台連結させ、既製の蓄電池を直流電源として接続し、電力系統や各種電気機器に交流電力を供給する設備のPCSと組み合わせて利用できる定置用蓄電池システムを共同で開発した。
4社連携の実証実験では、同システムの動作・性能及び事業用途での電力市場への供出も含めた実現可能性の確認を行い、その結果を踏まえて今後、需要家向けエネルギーサービスや電力需給の調整力を見据えた蓄電池システムの開発に取り組むとしている。
