フォルクスワーゲン ジャパンは5月22日、バッテリEV「ID.4」の日本向け車両生産を従来のツヴィッカウ工場（ドイツ）からエムデン工場（同）に移管し、本年夏以降順次納車を再開すると発表した。ライナップはエントリーグレードの“ID.4ライト”と上級グレードの“ID.4プロ”の2モデル。
新型ID.4は、昨年11月に“ローンチエディション”として日本市場向けの導入記念特別仕様車を発売しており、11月時点で全国158拠点のID.4取扱い店舗でのローンチエディションは完売。現在は取扱い店舗数を217拠点（2023年5月現在）に拡大して標準モデルの受注を受付けている。
標準モデルでは、バッテリー容量などはローンチエディションと同様で、制御にかかわるハードウェアおよびソフトウェアの改良を行い航続距離を約10%延伸。ID.4ライトではWLTCモードにおける一充電走行距離が388kmから435kmに、ID.4プロでは561kmから618kmに延長した。これに伴い希望小売価格を変更している。
また、欧州における地政学的リスクなどの要因により不安定な部品供給状態が続いている中、安定した生産を確保するため新車装着タイヤの仕様を追加（従来仕様と混在出荷）した他、設定ボディカラーの一部変更および追加を実施した。
ID.4ローンチエディションは、フォルクスワーゲンの電気自動車専用アーキテクチャーMEBモデルの主要生産拠点であるドイツ・ツヴィッカウ工場で生産されていたが、同じドイツ国内で海外向けの輸出港を併設しているエムデム工場にID.ファミリーのMEB生産ラインが新設されたことを受け、日本向けのID.4の生産を移管することで、日本市場向けの供給を安定させ、年内の納車可能台数を最大化するとしている。
【希望小売価格】514万2000円～648万8000円
