日産、山口県柳井市(井原健太郎市長)、山口日産自動車株式会社の3者は3月20日、電気自動車を活用した脱炭素化及び強靭化に関する連携協定を締結したと発表した。
同協定は、「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や脱炭素化の推進と同時に、柳井市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与するEV「日産リーフ」等を電力源とした、災害時の電力供給体制の構築を目的とした協定で、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては214件目の取り組みとなる。
柳井市は、令和4年2月に「柳井市ゼロカーボンシティ宣言」を行い、CO2排出量を2050年までに実質ゼロとするための取り組みを推進。さらに、防災対策に取り組んでいるほか、持続可能で強靱なまちづくりを目指し、SDGs推進にも積極的に取り組んでいる。
また日産は2018年5月より、EVの普及を通じて、脱炭素、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社と共に推進しているのに加え、2030年代早期には主要市場で投入する新型車全てを電動車両にすることを宣言、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。
今回は日産が推進する「ブルー・スイッチ」と、柳井市が推進する環境・防災対策やSDGsの推進との、双方の取り組みにお互いが賛同して協定締結が実現した。両者は今回の協定締結を機として、EVを活用した、環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素社会実現、SDGs達成に向けて、更に連携を強化すると述べている。
【電気自動車を活用した脱炭素化及び強靭化に関する連携協定の概要】
- 柳井市および日産、山口日産自動車は、平常時もEVの普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力をEVから供給することで、EVの「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
- 柳井市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗
に配備しているEV「日産リーフ」等を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命及び身体の安全を守る。