茨城県土浦市、日産、茨城日産自動車株式会社の3者は3月30日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。
同協定は「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)を活用して、土浦市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する電気自動車(EV)「リーフ」等を電力源とした災害時の電力供給体制の構築を目」としており、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては172件目の取り組みとなる。
土浦市は、発生が危惧されている巨大地震や近年頻発する豪雨災害など、あらゆる災害に対して、予防策の充実、発災時や復旧に向けた迅速・的確な対応に資する取り組みを行うことで、「全ての市民が安心して暮らせるまちづくり」に向けて安心・安全なまちづくりに努めているほか、「未来につなげる環境にやさしいまちづくり」を目標に掲げ、市施設に太陽光発電を導入するなど、温室効果ガスの削減や、新エネルギーの導入・省エネルギー化を推進し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みも行っている。
また日産は、2018年5月よりEVの普及を通じて、環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社と共に推進しているのに加え、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。
今回は日産が推進する「ブルー・スイッチ」と、土浦市が推進する防災・環境対策やSDGsの推進との、双方の取り組みにお互いが賛同し、協定の締結が行われた。土浦市、日産、茨城日産自動車は、同協定締結を機として、電気自動車(EV)を活用し、環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを目指し、脱炭素社会実現、SDGs達成に向けても更に連携を強化していくと述べている。
【電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要】
- 土浦市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」等を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命及び身体の安全を守る。
- 土浦市および日産、茨城日産自動車は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、防災意識向上を目指す。