三菱ふそう、本社直系販売拠点への「デジタルサービスセンター」の本格導入を開始

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三菱ふそうトラック・バス(以下「MFTBC」)は10月4日、本社直系販売拠点への「デジタルサービスセンター」の本格導入を開始した。販売店のデジタル化を加速する。

デジタルサービスセンターは、販売店における車両の入庫・整備状況を可視化し、整備計画のプロセスをデジタルに管理するソフトウェア。事務所スペースと整備エリアに設置されたモニターによって販売店の状況を可視化することにより、販売店の整備計画を最適化することで、カスタマーへより良いサービスを提供し、従業員の業務効率を向上する。

【「デジタルサービスセンター」の主な利点】

  1. 業務効率の改善:複数のアナログなツールで行っていた重複作業を解消
  2. 透明性の向上:メカニックや整備ストールの状況がリアルタイムで確認可能
  3. プラットフォームの標準化:拠点ごとに異なっていたプラットフォームを標準化することで、より良いプロセスの共有が可能に
  4. 要望に応じた機能の拡張

 

 

デジタルサービスセンターは、既存のホワイドボードに頼ったアナログなプロセスから、効率的なデジタル作業への転換を通じて、販売店をサポート。作業者は事務所スペース・整備エリアの双方から、タッチスクリーンを介して、個々の車両の整備状況について、リアルタイムな詳細情報を確認・更新することが可能。更新は瞬時に反映され、直接員・間接員間での即座なコミュニケーションができるのに加え、単一の便利なユーザーポータルから、整備士の予定管理、整備ストールの状況、販売店全体の整備状況などを一元管理できる。これらの機能によって、販売店は既存の業務プロセスの最適化が可能となる。

さらに、MFTBCが使用している顧客管理システム「FORCE」との連動によって、販売店は顧客情報をFORCEからデジタルサービスセンターに呼び出すことができ、その情報を使用することで、より適切な業務管理が可能となる。すでにデジタルサービスセンターを導入している一部の販売店では、この連携機能を活用し、車両の入庫時にFORCEからデジタルサービスセンターに顧客データを抽出している。

MFTBCは2019年以降、国内販売拠点の改装・新設により良質なサービス・従業員の労務環境改善を目指す「ミライ」プロジェクトと連携しながら、複数の拠点でデジタルサービスセンターの試験的運用を実施し、デジタルサービスセンターの高い効果や可能性を確認した。

デジタルサービスセンターの旗艦店の一つに位置付ける品川支店では、2021年3月の導入後、旧来のホワイトボードをすべて撤去し、デジタルな整備計画作業に移行。入庫対応可能台数の計画プロセスにおけるペーパーワークをゼロにすることに成功したほか、既存のプロセス全体の8割のデジタル化を完了した。

MFTBCは、試験運用での成果を受け、2021年からデジタルサービスセンターの本格的な導入に移行し、2021年9月時点で導入済みの10拠点に加え、2021年内にさらに50拠点に導入し、導入を計60拠点とするほか、その後もさらに設置拠点の増加を予定している。

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