日産は8月26日、将来の完全な電動化やカーボンニュートラルの実現に向け、国連が支援する「Race to Zero(レース・トゥ・ゼロ)キャンペーン」に参加すると発表した。日産は自動車メーカーとして同キャンペーンに正式に参加する初の日系企業となる。
また、日産は「Business Ambition for 1.5°C」キャンペーンにも賛同を表明した。世界の気温上昇を産業革命以前のレベルから1.5°Cに抑えることを目指す「Business Ambition for 1.5°C」キャンペーンの目標は、カーボンニュートラルの実現を目指す日産の目標と合致しており、同社では同キャンペーンの参加要件であるSBTの認証も取得した。SBTの認証取得は、日産のCO2削減目標がSBTイニシアチブ(SBTi)によって検証され、最新の気候科学に沿ったものであると認定されたことを意味している。
日産の内田 誠社長兼CEOは、「私たちは、これらのキャンペーンへの参画やSBTの認証を通じて、志をともにする世界中の企業や自治体の皆さまとともに気候変動の課題解決に取り組み、持続可能な社会を実現していく決意を新たにしています。カーボンニュートラルの実現に向けた世界的な取り組みを加速させるため、日産は電動化の更なる推進など、今後とも諸課題への責任ある対応に努め、将来にわたってステークホルダーの皆さまから必要とされる企業であり続けるよう、自らの役割をしっかりと果たしていきます」と語った。
日産は今後も、新型車や新技術の開発に加え、世界中のパートナーと協力して、再生可能エネルギーによる発電、エネルギー貯蔵、EVバッテリーの2次利用、4Rビジネスの継続的な開発など、EVを中心としたエコシステムの革新と発展に継続して取り組んでいくと述べている。
「Race To Zero」は、企業、都市、地域、投資家のリーダーシップを結集し、サポートしあうことで、将来の脅威を防ぎ、適正な雇用を創出し、包括的で持続可能な成長を可能にする、健全で強靭なゼロカーボンの実現を目指すグローバルキャンペーン。このキャンペーンには、733の都市、31の地域、3,067の企業、173の大規模投資家、622の高等教育機関が参加し、ネット・ゼロ・イニシアチブをリードしている。「実体経済」関係者は120か国にまたがり、遅くとも2050年までに炭素排出量をゼロにすることを目指すこの史上最大の同盟に参加しており、これらのアクターをすべて合わせると、世界のCO2排出量の約25%、GDPの50%以上をカバーすることになる。