豊田通商は8月2日、インフラ協調型危険回避システム“ITS(Intelligent Transport Systems/高度道路交通システム)スマートポール”を豊田市昭和町1丁目の交差点に設置し、7月30日より稼働を開始したと発表した。同事業は、豊田市、トヨタ自動車、公益財団法人豊田都市交通研究所、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金が、“豊田市つながる社会実証推進協議会”の枠組みのもと、交通死亡事故の削減を目的に推進する官民連携事業「ジコゼロ大作戦」の一環として実施する。
豊田市の交通事故発生件数は減少傾向にあるものの、2019年および2020年は交通事故死者数が、名古屋市を除いて愛知県下で最多という課題を抱えている。豊田通商は、2018年に制定したサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)の1つとして、「交通死傷者ゼロを目指し、安全で快適なモビリティ社会の実現に貢献」することを掲げおり、今回は高度道路交通システムの普及・発展、および実用化への検証を目的として、「ジコゼロ大作戦」の一部施策である“ITSスマートポール”設置事業に参画したと述べている。
【ITSスマートポール】
“ITSスマートポール”とは、交差点周辺の車両や歩行者を検出するカメラやセンサー、通信機器、およびLED表示板などの情報機器を搭載した多機能型電柱で、複雑な形をした交差点に設置した“ITSスマートポール”が、交差点に接近してくる歩行者や車両をリアルタイムに感知し、非優先路側の通行者に対してLED表示板より視覚的に注意喚起を行う。LED表示板を使用した“ITSスマートポール”の公道への設置は、日本初となる。