ホンダの日本におけるモビリティサービス事業の企画立案および運営を担う事業会社であるホンダモビリティソリューションズ株式会社は4月26日、栃木県宇都宮市と共同で、地域内交通の利便性・効率向上を目指し、予約・配車システムを用いたオンデマンドモビリティサービスの実証実験を2021年5月に宇都宮市 河内地区及び清原地区で開始すると発表した。なお、この実証実験は宇都宮市のUスマート推進協議会スマート・モビリティサービスの地域内交通運行・予約システム導入プロジェクトの一環として実施される。
Uスマート推進協議会とは、ICT等の先進技術を利活用し、社会課題の解決や新たな事業の創出などに官民協働で取り組み、宇都宮市が将来にわたって持続的に発展することができるスマートシティを実現することを目指す協議会で、2019年5月に国土交通省スマートシティ先行プロジェクトに採択された。
宇都宮市では、高齢化により自家用車での移動に困難な人が増加し、地域内交通の需要が高まっている中で、電車やバスなどの公共交通機関とのスムーズな乗り継ぎへのニーズや、運転手の人手不足などが課題となっている。
ホンダモビリティソリューションズは、宇都宮市の課題を解決し、利用者がより快適に移動できる環境を構築するため、ホンダ独自の双方向カーナビゲーションシステムによって蓄積された移動データを活用して、乗り合い型のオンデマンドモビリティサービスの予約・配車システムを開発。今回はその有効性を検証するため実証実験を実施する。
開発したシステムは、車両運行事業者はホンダインターナビのデータを活用し最適な運行ルートを選択することで、車両運行の効率が向上することによって必要最低数の車両・運転手での運行が可能となる。また、ユーザーはWEBアプリから、バスや電車など他の公共交通へ乗り継ぐ時間を指定して配車を依頼できるなど、利便性を向上している。
【実証実験の概要】
<河内地区>
- 期間:1回目 2021年5月13日(木)~6月9日(水)、2回目 2021年8月2日 (月) ~8月31日(火)(予定)
- 対象:河内地区住民
- 予約方法:WEBまたは電話
- 運行方法:デマンド方式(自宅と事前に設定した目的地間を運行)
<清原地区>
- 期間:1回目 2021年6月1日(火) ~ 6月25日(金)、2回目 2021年8月23日(月)~ 9月17日(金)(予定)
- 対象:清原地区住民(清原台・光が丘団地)
- 予約方法:WEBまたは電話
- 運行方式:セミデマンド方式(利用者の予約に応じて、停留所間を運行)