トヨタ、高度運転支援技術「Advanced Drive」をLSとMIRAIに搭載 -

トヨタ自動車は4月8日、レクサス・LSとトヨタ・MIRAIに最新の高度運転支援技術、Toyota Teammate /Lexus Teammateの新機能である「Advanced Drive（アドバンストドライブ）」搭載車を設定し発売した（MIRAIは12日発売）。

トヨタ自動車では、交通事故死傷者ゼロを究極の目標に、すべての人に移動の自由を届けるため、安全・自動運転技術の開発を進めている。その実現に向けたトヨタ独自の自動運転の考え方が「Mobility Teammate Concept」であり、クルマが人から運転を奪うのでも、単に人に代わるものでもなく、人とクルマが双方をパートナーとして尊重しあい、運転を楽しみ、時に運転操作を任せることで、本当の意味での安全・安心と、移動の自由を実現する。

《Advanced Driveの特長》

Advanced Driveは、Intelligent（知能化）、Reliable（信頼性）、 Perceptive（高い認識性能）、Interactive（ドライバーとクルマの対話）、Upgradable（ソフトウェアのアップデート）という五つの技術的特徴を備える。

人が運転しているときのような自然で滑らかな走りを実現し、他車のドライバーにも配慮する等、常に安全を最優先に判断することで、ドライバーに信頼される運転操作を目指した。ディープラーニングを中心とするAI技術も取り入れ、運転中に遭遇しうる様々な状況を予測し運転を支援する。

また、危険が予測される場合には、システムが注意を促し、ドライバーはシステムからの提案に応じてシステム操作を判断、指示する等、双方向のコミュニケーションにより、人とクルマが信頼しあえる運転支援を目指している。さらに、ソフトウェアはアップデートが可能で、購入後も機能の追加や、性能向上を続け、使い勝手の向上、最新の安全技術が提供されるのも大きな特徴だ。

《Advanced Driveの機能》

Advanced Driveは、高速道路や自動車専用道路本線上の走行を支援するシステム。ナビゲーションで目的地を設定すると、ドライバーの監視のもと、実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越し等を行いながら、目的地に向かって分岐までの運転を支援する。

ドライバーはアクセル、ブレーキ、ステアリング操作からも解放され、長時間運転の疲労が軽減されるとともに、より周辺に注意を払った安全な運転が可能になる。また、カーブや渋滞、追い越し等走行中の様々なシーンに応じた自然で滑らかな走りを実現し、ドライバーの気持ちに寄り添ったスムーズな走りを提供する。

●人に寄り添った運転支援

〈走行状況に応じた細やかな支援〉
周辺を走行している車両との並走・追い越し時に、左右の間隔を十分に確保した状態で、車線維持を行う。例えば、全幅が広い大型車を追い越す際、右に寄りながら走行する等、車両間の距離が近く不安を感じるような状況を回避できる。

〈合流してくるクルマへの配慮〉
合流地点では、本線に合流してくるクルマに対して、早めに減速して車間距離を確保し、相手車両のスムーズな合流を支援する。

〈車線変更／追い越し〉
システムが車両の周辺状況と道路環境を考慮した上で、車線変更可能と判断した場合は、ドライバーがステアリングを保持し車線変更先を確認、承認操作を行うことで自動的に車線変更を行う。また、ドライバーがウインカー操作をすることで、システムに車線変更動作を要求することもできる。

〈ドライバーモニターカメラ〉
ドライバーの顔の向き、目の開閉状態、視線方向、運転姿勢からドライバーの運転状態を検知し、ドライバーの脇見・閉眼状態をシステムが検知した場合は、ドライバーに警告する。

また、ドライバーの安全確認行動をシステムが確認することで、安全に車線変更支援を実行する。さらに、眠気の兆候も推定し、ドライバーの運転への関与度合いが低下し始めているとシステムが判断した場合、ブザーによる警告やシートベルトの振動、ヘッドアップディスプレイの表示の点滅、いたわり案内アプリによる対話等により、運転への関与の改善を促す。

●事故の防止

〈緊急ブレーキ〉
従来のミリ波レーダーとステレオカメラに加えて、望遠カメラ、LiDARと高精度地図に基づく情報を組み合わせることで、従来のプリクラッシュセーフティの検知対象よりも遠くから自車進路上の前方車両を検知できるようになり、ドライバーによる回避行動を支援する。衝突の可能性あると判断した場合は、カラーメーターやカラーヘッドアップディスプレイの表示とブザーでドライバーに知らせ、衝突の可能性が高いと判断した場合は、高い制動力を発生させ、ドライバーの回避行動を支援する。

●ユーザーと共に育てていくクルマ

〈ソフトウェアアップデート〉
無線通信、または販売店での有線接続により、常に最新のソフトウェア（制御ソフト及び高精度地図ソフト）に更新される。購入後、クルマに新たな機能が追加され、また性能が向上し、最新の運転支援技術を備えた、より安全・安心なクルマへと進化を続ける。