ネクスティ エレクトロニクスは2月3日、小型、低コスト、高性能なイメージレーダーモジュールを開発、製造、販売する韓国のSmart Radar System Inc.（本社：パンギョ、以下「SRS社」）に対し、2020年12月15日付で出資し、同社と資本業務提携したと発表した。
現在、一人暮らしの高齢者、子供の見守りや、労働人口の減少による労働力不足の解消、完全自動運転社会における安全性の担保などの社会課題を解決するために「センサー」はますます重要な要素技術となっている。
従来のLiDAR・超音波・イメージセンサー等のセンサーでは、明暗環境の影響や、プライバシー侵害の問題等があったため、場所やシチュエーションによって活用が難しい場面があった一方、ミリ波レーダーは物体へ電波を照射し、その反射を検知することで物体の位置、距離、速度を検知することができるため、環境に依存せず、プライバシーを保護したまま、人や物体を検知する事が可能だが、高性能なミリ波レーダーはコストが高いという問題がある。
ネクスティ エレクトロニクスは、国内外の広い販売ネットワークと半導体周辺技術に豊富な知見を持ち、独自の高いアンテナ設計・信号処理技術を持つSRS社と資本を提携したことにより、高い分解能を有する高性能で、低コスト且つ小型のレーダーが提供可能となったと述べている。
SRS社は、ハードウェアの設計製造、信号処理からソフトウェア、機械学習による深層学習に基づくアルゴリズム設計まで、レーダーの開発に必要となる多様な技術を持ち、ミリ波レーダーのデータをイメージ化することで、従来の物体の検知に加えて「認識」まで行うことができる独自の技術を保有し、この技術により人の姿勢認識、バイタル信号など、精度の高い認識をすることが可能となっている。
ネクスティ エレクトロニクスは、SRS社の高度な技術を応用し、開発段階から量産までカスタマーのニーズに応じたサポートを提供し、様々な社会課題を解決することで安心・安全な社会作りに貢献致すると述べている。
＜適用例＞
守りシステム：お風呂やトイレなどプライバシー空間での高齢者、子供等の見守り
- 防犯システム：侵入者検知
- ロボティクス：スマートファクトリー、AGV自律走行、無人ロボットの衝突防止
- 車両の衝突防止、In-cabin、交通監視、歩行者検知、ドローン、武器検知 など
