ランボルギーニ・ スクアドラ・コルセは12月16日(イタリア現地時間)、公道仕様のオープントップレーシングカー「SC20」を発表した。
「SC20」は、ランボルギーニのデザイン部門チェントロ・スティーレがデザインを手がけ、モータースポーツ部門によって設計された2台目のワンオフモデル。このプロジェクトは、オーナーのリクエストをもとにランボルギーニのデザイナーがスケッチを描き始めた段階から始まり「SC20」 が完成した。同車では「唯一無二の車をつくること」を開発の目標とし、究極のデザインとパフォーマンスに、レース仕様のエアロダイナミクスを組み合わせ、他では見られないラインとディテールを取り入れている。
アウトモビリ・ランボルギーニ Head of Lamborghini Centro StileのMitja Borkert(ミィティア・ボルケルト)氏は、「『SC18 Alston』の発表から2年、『SC20』は夢中になれる新たなチャレンジとなりました。インスピレーションの源は主に Diablo VT Roadster、Aventador J、Veneno Roadster、そしてConcept Sで、完成した『SC20』は創造性とレーシングスピリッツのドラマチックな組み合わせとなりました。」と語った。
カーボンファイバー製ボディは、ランボルギーニのエアロダイナミクス・エンジニアが手作業で磨き上げ、マシンの性能とコックピットに座るドライバーのどちらにとっても最適なエアフローを実現。オープンカーでありながら高速走行でも快適なドライビングが可能となっている。特徴的なフロントスプリッターは2枚のフィンが囲み、ボンネットのエアインテークはHuracan GT3 EVOからインスパイアを受けたデザインを採用しているほか、彫刻のようなサイド部分にはEssenza SCV12で採用したソリューションが反映されており、力強いリア部分には大型のカーボンファイバー製ウィングを取り付け、ロー、ミディアム、ハイと負荷に合わせて3つのポジションに調整が可能となっている。
また、ボディカラーにはBianco Fu(ホワイト)をベースに Blu Cepheus(ブルー)の塗装が存在感を放ち、インテリアにも同系色をあしらい、Nero Cosmus(ブラック)と Bianco Leda(ホワイト)を交互に使用している。パッセンジャーコンパートメントはダッシュボードカバー、リアウォール、ドアパネル、センターコンソール、ステアリングのトリムまでカーボンファイバー製モノコック構造となっており、カーボンファイバーはアルカンターラ素材とレザーで仕上げたシートのシェル部分にも採用されている。一方で、ドアハンドルは機械加工されたアルミニウム製で、エアベントはサンタアガタ・ボロネーゼのファクトリーで3D印刷技術を用いて開発されている。
パワートレインでは、ランボルギーニのフラッグシップV12型をベースにした排気量6,498㎤の12気筒自然吸気エンジンで、最大出力770CV/8,500rpm、最大トルク720Nm/6,750rpmを実現し、最適化された7速ISR(ドライブ・セレクト・モードによって異なるシフト特性)ギアボックスが制御、セントラル・エレクトロニッ
ク・ディファレンシャルを備えた四輪駆動システムでパワーを調整する。さらに、前輪が20インチ、後輪が21インチのシングルナットアルミリムホイールに、ピレリPZero Corsaタイヤを装着している。