日産は11月24日、「ノート」をフルモデルチェンジし、12月23日(予定)より発売すると発表した。
今回フルモデルチェンジした3代目「ノート」は、「コンパクトカーの常識を超える運転の快適さと楽しさが詰まった先進コンパクトカー」というコンセプトのもと、プラットフォームを新設計したほか、システムを大幅に刷新しパワーアップした第2世代の「e-POWER」を初搭載している。第2世代の「e-POWER」は、パワートレインのハードウェアとその制御を刷新し、より力強く上質な走りと効率化を高い次元で両立したほか、スムースで思い通りの「加速」、なめらかな「減速」の制御、「静粛性」などを向上した。
また、コンパクトカーとしては初搭載となる運転支援技術「プロパイロット」は、日産初となるナビリンク機能を備えているのに加え、全方位の「360°セーフティサポート」などの先進安全技術も充実させている。デザインにおいては、新世代に移行する日産デザインのキーワード、「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」を具現化。7月にワールドプレミアした日産初のクロスオーバーEV「アリア」と一貫性を持ったデザインとなっている。
日産自動車最高執行責任者のアシュワニ・グプタ氏は、「『e-POWER』は、日本のお客さまの厳しい目によって認められ、累計で43万台を販売してきました。そのe-POWERにさらに磨きをかけ、パワーとレスポンス、静粛性をより一層向上させた第2世代のe-POWERを、新型ノートに搭載します。日産は、今日発表する新型ノートで、e-POWERファンをさらに増やして参ります」と語った。
【フルモデルチェンジ詳細】
<e-POWERの進化>
第2世代へと進化した「e-POWER」では、モーターとインバーターを刷新。モーターは先代「ノート」に比べ、トルクを10%、出力を6%向上させ、よりパワフルで気持ちの良い発進加速と、中高速からの追い越しでの力強い加速感を実現している。インバーターは、第1世代よりも40%小型化、30%軽量化し、さらにエンジンの効率も向上させたことで、加速性能だけでなく同時に燃費向上も実現している。また、システムの制御によるエンジンの作動頻度低減や車体の遮音性能向上により、1クラス上の静粛性を実現したのに加え、路面状態からロードノイズが大きいと判断した場合には、積極的に発電を行う制御システムを世界で初めて開発・採用することで、より静粛性を向上した。
<全方位の先進安全技術>
360°セーフティサポートを実現する先進安全技術を搭載し、全方向での安全性を向上したほか、「プロパイロット(ナビリンク機能付)」を初搭載した。高速道路での同一車線走行時の運転操作をサポートするプロパイロットに、ナビゲーションシステムとの連携機能を加えることで、制限速度の変化に伴う設定速度の切り替えや、カーブの大きさに応じた減速をシステムが支援し、ドライバーの操作頻度を軽減する。また車体骨格には、日産初の1470MPa級の超ハイテン材(冷間プレス用超高張力鋼板)を使用し、軽量化と衝突安全性を高い次元で両立させている。
<エクステリアデザイン>
フロントグリルと一体化した薄型のヘッドランプ、そこにつながる新型のVモーションクローム、フロントからリアまで一本の線でつながるキャラクターラインとその下に広がるクリーンで見る角度により豊かにうつろう張りのある面の抑揚や、水平に広がる横一文字のシェイプをもつ特徴的なシグネチャーのリアコンビランプなど、日産の新しいデザインランゲージによる先進的でクリーンかつダイナミックなデザインを採用している。また、フロントグリルには、日本の伝統工芸である組子からインスパイアされたパターンをあしらい「日本の風景に溶け込むデザイン」としているほか、スリークで先進的なヘッドランプでは4連LEDプロジェクターを採用している。さらに、オプション設定の16インチのアルミホイールには、日本の刀からインスパイアされたシャープで洗練されたデザインを施している。外板色は2色の2トーンを含む、全13色の幅広いカラーバリエーションを設定した。
<先進的で快適な室内空間>
インテリアデザインでは、外に向かって広がるようなインストルメントパネルにセンターディスプレイと一体化したメーターを装備し先進感と使い易さを兼ね備えたデザインを採用。また、小型の電制シフトレバーが乗るブリッジ型のセンターコンソールに、大型の収納スペースやロングリーチのアームレストを装備したほか、前席のセンターコンソールには、スマートフォンのワイヤレス充電器などの利便性の高い機能を装備した。後席には、リクライニング機能を備え、ニールーム、ヘッドルームともに、クラストップのゆったりとしたスペースを確保。荷室においては、広い開口部と荷室幅を確保したことで、ストレスなく荷物を収納することが可能となっている。インテリアカラー&マテリアルは、3種類のバリエーションを用意し、Xグレードにはグラデーションストライプのジャージーシートと合皮レザーアームレストのコンビネーション。インストルメントパネルには、カーボン調の加飾を配し、水平に広がる長いマットクロームのフィニッシャーが特徴的な、すっきりとモダンなカラーコーディネーションとなっている。
価格(消費税込):202万9500円~218万6800円
また、日産の関連会社であるオーテックジャパンは11月24日、フルモデルチェンジした「ノート」をベースとして「助手席回転シート」を設定し、12月23日(予定)より日産の販売会社を通じて全国一斉に発売すると発表した。なお、カスタムカー「AUTECH」も本年12月の発表を予定している。
新型ノート「助手席回転シート」は、簡単な手動操作で助手席を車外に向けて回転できるモデルで、助手席回転シートには、ベース車と同様にロングドライブでの快適性をさらに追求したゼログラビティシートを採用しているほか、新たにシートスライド機能の採用により乗車中の快適性を向上した。さらに、助手席回転時の足先のスペースはクラストップレベルを確保している。本格電動4WD車をベースにした「助手席回転シート」についても、本年12月の発表を予定している。
価格(消費税込):228万5800円