メルセデス・ベンツ日本は、「GLA」 のハイパフォーマンスモデル「メルセデス AMG GLA 35 4MATIC(以下 GLA 35)」と、パワフルな2リッター4 気筒ターボエンジンを搭載した「メルセデス AMG GLA 45 S 4MATIC+(以下 GLA 45 S)」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて10月22日より予約注文の受付を開始した。なお、納車については「GLA 35」が2020 年12月頃、「GLA 45 S」が2020年11月頃を予定している。
「GLA 35」は、「メルセデスAMG 35シリーズ」5番目のモデルとなり、前輪駆動アーキテクチャーモデルに高出力なエンジン、十分なトラクションを確保する四輪駆動システム、高い剛性とアジリティのためのシャシーの補強やサスペンションのセッティングなど、高次元のドライビングパフォーマンスを実現しつつ、快適性も損なうことがないように開発されている。
「GLA 45 S」は、世界で最もパワフルな2リッター4気筒ターボエンジンを搭載。最大過給圧2.1バールとなるこのターボエンジンは最高出力421PS、最大トルク500N・mを発生する。シャシーやサスペンション、四輪駆動システムやESPの制御なども全て最新の技術を投入した、メルセデスAMG社のブランドスローガン「ドライビングパフォーマンス」を体現したモデル。
なお両モデルとも、新車購入から3年間、一般保証修理/定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポート/地図データ更新が無償で提供される走行距離無制限の保証プログラム「メルセデス・ケア」が適用されるほか、メルセデス・ケア期間中には、希望のモデルを3回無料で利用できる週末貸出サービス「シェアカー・プラス」も利用頂可能となっている。
<メルセデスAMG GLA 35 4MATIC>
◆サスペンション
フロントにはマクファーソンストラット式サスペンションを採用。リアのマルチリンクサスペンションは、サブフレームを介してボディにリジッドマウントされており、各リアホイールには横方向のアーム3本とトレーリングアーム1本を採用して、走行安定性とアジリティを最大限に向上した。「AMG RIDE CONTROL サスペンション」を標準装備し、サスペンションを制御する3つのモードを選択可能とした。システムは走行状況や路面の状態に応じて各ホイールに対する減衰力を自動で調整するが、この調整は連続可変式となっており、減衰特性を広い範囲にわたって変化させ、走行快適性とアジリティを等しく高めることが可能になった。
◆ブレーキシステム
強化ブレーキシステムは耐フェード性に優れるとともに、制動距離も短縮された。フロントには新型モノブロック対向4ピストンキャリパーと350mmディスク、リアには1ピストンフローティングキャリパーと330mmディスクを搭載している。ディスクはドリルドベンチレーテッドタイプとなっており、熱の発散を高めることで過酷な使用条件のもとでもフェード現象を予防する。なお、シルバーペイント仕上げブレーキキャリパーにはブラックの AMG ロゴが施されている。
◆パワートレイン
最高出力306PS(225kW)、最大出力400N・m を発生する、2.0リッター直列4気筒ターボエンジン「M260」を搭載したほか、ツインスクロールターボチャージャーや可変バルブリフトシステム「CAMTRONICカムトロニック」を採用している。組み合わされるAMGスピードシフトDCT8速デュアルクラッチトランスミッションは、全速度域でのきわめて自然な加速性能に加え、素早いシフトとシフトアップ時の最適なギアのつながりが得られるようにセッティングされ、俊敏かつダイナミックで気持ちの良い加減速を実現した。また、エグゾーストシステムには自動制御のフラップを装備しており、選択したドライブモードに応じて、バランスの取れた音色から、ドライバーの感性を刺激するモータースポーツ譲りのエグゾーストサウンドまで切り替えが可能となっている。
◆四輪駆動システム AMG 4MATIC
パフォーマンス志向のトルク可変配分四輪駆動 AMG 4MATIC は、最大限のトラクションと大きな走りの楽しさ同時に実現した。トルクの前後配分は、状況に応じて連続可変制御され、トルク配分比は前後100:0から50:50までの範囲で変化する。トルクの前後可変配分を行うのは、リアアクスルの伝達装置に内蔵された多板クラッチで、電気機械制御式となっている。電気機械式制御が電気油圧システムに対して持つ主なメリットとしては、トルク配分可変範囲全体にわたってクラッチのレスポンスが速く、しかも動作が速度に依存しないことなどから、よりシャープなドライビングダイナミクスが得られることが挙げられる。ESP®が ONの場合は、4MATICシステムは「コンフォート」モードに固定されているが、ボタンを押して「ESP® SPORT Handling」または「ESP® OFF」を選択すると、すぐに4MATIC が「スポーツ」モードに切り替わる。
◆5つのドライブモードと AMG DYNAMICS
「コンフォート」「スポーツ」「スポーツプラス」「 スリッパリー」「インディビジュアル」の5 つのドライブモードが用意されており、センターコンソールのAMG DYNAMIC SELECT で様々な状況に最適な制御を選択することができる。各ドライブモードでは、エンジン、トランスミッション、サスペンション、エグゾースト、ステアリングの制御が変更可能な他、各モードに自動選択される「ベーシック」、「アドバンスト」の2つの「AMG DYNAMICS」のモードがあり、ESP®の制御を変化させる。
◆デザイン
エクステリアデザインでは、メルセデス・ベンツモデルのAMG ラインをベースに、AMG モデルならではの、高いパフォーマンスを感じさせる要素を取り入れている。フロントには、下側の幅が広く、縦にルーバーが入った AMG 専用ラジエターグリルを採用。クロームメッキを施した垂直フィンの基本デザインは、1952 年メキシコで開催された伝説の公道レース、カレラ・パナメリカーナ・メヒコで優勝したレーシングカー「メルセデス・ベンツ 300 SL」で初めて採用されたものとなっている。フロントエプロンはジェットウイングデザインを採用し、リアにおいては専用デザインのクローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドにより、スポーティでハイパフォーマンスを体現するダイナミックなデザインが採用されている。
インテリアにおいては、コックピットディスプレイは「スーパースポーツ」を含む3つのAMG専用の表示スタイルから選択可能となっている。オプションの「AMGパフォーマンスパッケージ」を選択することによりフラットボトム型となるナッパレザー/DINAMICAの「AMGパフォーマンスステアリング」が装着され、手を離さずに走行モードを変更することができる「AMGドライブコントロールスイッチ」が装備される。右側のスポークの根元に位置するボタンはAMG DYNAMIC SELECTの走行モードなどを選択することができ、左側は事前の設定により、例えばサスペンション、マニュアルモード、ESP®などの調整を行うことが可能となっている。標準のフロントシートは、ヘッドレストとバックレストが一体化したセミバケットタイプのスポーティなデザインとなっており、さらにAMGパフォーマンスパッケージを選択することでサイドサポートが高く、メルセデスAMGのトップモデルに採用される「AMGパフォーマンスシート」が装備される。
◆AMG トラックペース
サーキット走行時に80件以上の車両データ(車速、加速度など)を常時記録することが可能なほか、ラップタイムと区間タイムの表示や、それぞれの基準タイムからの差を表示する機能も備えている。さらに、加減速の値(0~100km/h、1/4 マイル、100~0km/h など)の測定と保存も可能。また、車両の位置を可能なかぎり正確に判断する新開発アルゴリズムの搭載により、サーキットから離れた状況や、コースが短縮された場合も認識可能で、GPS データに加えて各種車載センサー(加速度、ジャイロスコープ、舵角、車輪速)を使用している。
【メルセデスAMG GLA 45 S 4MATIC+】
◆パワートレイン
2.0ッター直列4気筒ターボエンジンの「M139」を搭載。量産の2.0リッター4気筒エンジンとしては世界最高の421PS、最大トルク500N・mを発生する。また、最大トルクを5,000から5,250rpmの範囲で発生するなど、トルクカーブは自然吸気エンジンに近い特性を実現しているほか、レスポンスや吹け上がりの改善も行い、レブリミットも高く7,200rpmに設定するなど、ピュアスポーツカー並みのエンジン性能を備えている。このエンジンは従来と異なり、ターボチャージャーとエグゾーストマニホールドがエンジン後方に、インテークマニホールドなどの吸気系がエンジンの前方に位置していることで、エンジン搭載位置が下がり操縦性能に貢献するだけでなく、空力的にも有利なものとすることが可能となった。シリンダーブロックはクローズドデッキ構造を採用し、最大160barの燃焼圧を可能にしている。なお、エンジンはメルセデスAMG本社があるドイツ、アファルターバッハで“One man – one engine”という哲学のもと、厳格な品質基準に従って、ひとりのマイスターが一基のエンジンを最初から最後まで責任を持って手作業で組み上げるという生産方式を採用している。
◆パフォーマンス志向の四輪駆動システム
トルクの前後配分は、状況に応じて連続可変制御される。このトルク配分比は、前後 100:0 から 50:50 までの範囲で変化する。トルクの前後可変配分を行うのは、電気機械制御式のリアアクスルの伝達装置に内蔵された多板クラッチで、トルク配分比に対する影響要因としては、車速、横方向および前後方向加速度、舵角に加え、各ホイール間の回転速度差、選択されているギア、アクセルポジションなどが挙げられる。さらに、新型リアディファレンシャルに内蔵された「AMG TORQUE CONTROL」は
電子制御式の多板クラッチを 2 つ備え、それぞれが左右のドライブシャフトに接続されていることで、前後だけでなく左後輪と右後輪の間でも状況に応じたトルク配分を行うことができるようになった。その結果、劣悪な路面状況下やサーキットにおける限界でのコーナリングなどにおいても一貫して最適なトラクション
が得られるようになった。
◆サスペンション
フロントサスペンションはマクファーソンストラット式を採用し、ホイールセンター下のウィッシュボーン1本とスプリングストラット1本、タイロッド1本で構成している。リアは4リンク式となり、横方向のコントロールアーム3本とトレーリングアーム1本、それに専用ベアリングから構成されている。標準装備となる「AMG RIDE CONTROL サスペンション」は、サスペンションを制御する3 つのモードをドライバーが選択することが可能となっている。
◆ブレーキシステム
強化ブレーキシステムは耐フェード性に優れるとともに、制動距離も短縮された。サイズは、フロントには 6 ピストン固定キャリパーと 360×36mm ディスク、リアには1 ピストンフローティングキャリパーと 330×22mm ディスクを装備している。ディスクはドリルドベンチレーテッドタイプとなっており、熱の発散を高めることで過酷な使用条件のもとでもフェード現象を予防する。なお、レッドペイント仕上げのブレーキキャリパーにはブラックの AMG ロゴが施されている。
◆6つのドライブモードとAMG DYNAMICS
「AMG DYNAMIC SELECT」には「スリッパリー(滑りやすい路面)」「コンフォート」「スポーツ」「スポーツプラス」「レース」「インディビジュアル」の6つのモードがあり、これを切り替えることで、クルマを快適性重視からレーシングカーのような特性まで、ドライバーが求める最適な制御に変化させることが可能となっている。
◆デザイン
フロントには、A 45 と同じく AMG 専用ラジエターグリルを採用。また、左右の外側エアインテークを横方向に走るフィンと幅を広げた中央下側のエアインテークによりワイドな印象を強調している。フロントスプリッターは、前輪の前方でサイドエアカーテンに滑らかに移行しており、空気の流れを最適化することでエアロダイナミクス性能を改善した。リアにおいては、専用デザインのクローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドにより、スポーティでハイパフォーマンスを体現するダイナミックなデザインが採用されている。
インテリアにおいては、コックピットディスプレイでは「スーパースポーツ」を含むAMG専用の表示スタイルから選択可能としているほか、フラットボトム型となるナッパレザー/DINAMICAの「AMG パフォーマンスステアリング」を装着。ステアリングホイールには、手を離さずに走行モードを変更することができる「AMGドライブコントロールスイッチ」が装備され、右側のスポークの根元に位置するボタンはAMG DYNAMIC SELECTの走行モードなどを選択することができ、例えばマニュアルモード、ESP®などの設定を行うことができる。標準のフロントシートは、ヘッドレストとバックレストが一体化したセミバケットタイプのスポーティなデザインとなっており、さらにAMGパフォーマンスパッケージを選択することでサイドサポートが高く、メルセデスAMGのトップモデルに採用される「AMGパフォーマンスシート」が装備される。
<価格(消費税込)>
- AMG GLA 35 4MATIC:707万円
- AMG GLA 45 S 4MATIC+:900万円