日産自動車、北海道勇払郡厚真町、北海道勇払郡安平町、北海道勇払郡むかわ町、北海道日産自動車、札幌日産自動車、日産プリンス札幌販売の7者は9月25日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したことを発表した。
同協定は、厚真町、安平町、むかわ町が、『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、各町が指定する避難所等において、日産の販売会社である北海道日産自動車、札幌日産自動車、日産プリンス札幌販売より貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、町民の安全確保に努める』という内容となっている。
厚真町、安平町、むかわ町は、豊かな緑と清流に恵まれた自然環境のもと、環境保全を維持しながら資源やエネルギーの有効活用を推進するなど、環境整備に取り組んでいるほか、平成30年9月6日に最大震度7を観測した北海道胆振東部地震の被災経験を教訓に、地域防災力の向上に努め、それぞれの町と連携協力しながら、防災体制の強化に努めている。特に、北海道胆振東部地震で道内全域に及ぶ長規模停電「ブラックアウト」を経験し、災害時の電力確保の重要性を体感した経緯から、環境にも優しく、非常時には電力源となる電気自動車(EV)の普及促進に積極的に取り組んでいる。
日産では、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる。また北海道胆振東部地震発生の2日後、日産からはガソリンの供給が不足している厚真町、安平町、むかわ町へ「リーフ」を貸与し、非常用電源やガソリン車に代わる移動車として活用されたほか、北海道内の日産の販売会社は、停電が解消され次第、店舗に配備している急速充電器を稼働させ、その稼働状況を公開してカスタマーのEVへの電力供給を行った。
今回は、北海道胆振東部地震での支援をきっかけとして、各3町が防災対策強化や非常時の電力確保に向けたEV普及促進に取り組む中で、日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」、そして、厚真町、安平町、むかわ町が推進する防災対策や環境対策と、双方の取り組みにお互いが賛同し、協定の締結を行う運びとなった。4者は、今後もこの協定締結を機に、防災対策を強化し、電気自動車(EV)を活用した災害に強いまちづくりを推進していきます。そして、電気自動車(EV)の普及を通じた地域課題の解決に向けて、更に連携を強化していくと述べている。
【電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要】
- 厚真町、安平町、むかわ町で災害を起因とする停電が発生した際、町が指定する避難所に、北海道日産自動車、札幌日産自動車、日産プリンス札幌販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
- 厚真町、安平町、むかわ町、北海道日産自動車、札幌日産自動車、日産プリンス札幌販売、日産の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、町民の生命及び身体の安全を守る。
- 厚真町、安平町、むかわ町および北海道日産自動車、札幌日産自動車、日産プリンス札幌販売、日産は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、各町のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を町民へ積極的にアピールし、環境意識向上を目指す。