パイオニア、福島県飯舘村「グリーンスローモビリティ」実証実験で遠隔運行支援を実施

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パイオニアは、福島交通株式会社、飯舘村、株式会社みちのりホールディングス、ジョルダン株式会社が地域コンソーシアムを形成し、福島県飯舘村で実施するIoT 技術等を活用したグリーンスローモビリティの効果的導入実証事業に、同社およびパイオニアスマートセンシングイノベーションズ、富士通のIoT技術が活用されていると発表した。。

パイオニア、パイオニアスマートセンシングイノベーションズ、みちのり HD、福島交通、ジョルダンは、上記実証実験においてIoT 技術等を用いた遠隔からの安全運行支援を実施し、今後今回の知見を活かしながら継続的な運用可能性を検証して、さまざまな地域への提供を目指すことで、中山間地における新たな交通ネットワークの構築を目指すと述べた。

 

また、今回の実証実験の中では、車両内外の映像を福島交通側の運行監視センターに送信し、遠隔から運行状況の把握を可能とするとともに、監視側と車両側で音声によるコミュニケーションが取れる仕組みを導入することで、運行中の安全運行支援体制の実現に向けた検証を行い、実運行に向けた課題を整理すると説明している。

 

<実証実験に提供される技術>

  •  遠隔からの安全運行支援システム:交通事業者による遠隔からの支援により、出発前~運行中~帰庫後までの一連のオペレーションを可能とする体制の構築を目指す。
  •  幅広い年齢層に対応した車両予約システム:Web フォームからの予約、オペレーターを介した電話予約、自動音声対応での電話予約、「スマートバス停」に設置された呼出ボタンからの予約

 

 

グリーンスローモビリティとは、電動で時速20km未満で公道を走ることが可能な4人乗り以上のパブリックモビリティ。地球温暖化対策の一部として低炭素な交通機関への転換が不可欠となっており、その転換先の一つとして、「グリーンスローモビリティ」が注目を浴びつつあり、環境省では、低炭素化とラストワンマイルの確保、観光振興、中心市街地の活性化など地域が抱える様々な交通課題の解決を同時に進められる「グリーンスローモビリティ」の導入を推進している。上記のような背景のもと、2019 年度に「IoT 技術等を活用したグリーンスローモビリティの効果的導入実証事業」として、上記実証実験が環境省より採択された。

 

福島交通では、運行する路線バスを補完する地域内のラストワンマイルの足を提供することでシームレスなネットワークを構築し、だれもが公共交通を使って生活できる地域作りを目指しているが、各所に営業所や運行管理施設を持つには人的にもコスト的にも負担が大きい状況であった。上記実証実験では IoT を活用することで、遠隔から運行監視を支援し、自社が営業所を持たない場所でも適切な運行管理を行うことが可能となり、従来よりも広いエリアで運行することができるほか、グリーンスローモビリティの運行により環境負荷を下げ、「日本で最も美しい村」に選ばれている飯舘村の環境を守ることにも貢献する。

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