独アウディは、ミドルクラスSUVの「Q5」をマイナーチェンジし、6月29日にドイツで発表した。メキシコのサンホセ チアパス工場で生産され、2020年の秋に世界中の市場に導入される予定。ドイツでの「Q5 40 TDI」のベース価格は、48,700ユーロ（約590万円）となっている。
【Qモデルのアイデンティティを強化したエクステリアデザイン】
新型「Q5」のエクステリアは、八角形のシングルフレームが、よりフラットで幅広い形状に変更されており、高さを増したサイドインテークには、台形をモチーフにしたデザインが採用されている。LEDヘッドランプの上部には、新しいライトシグネチャーを備えたデイタイムランニングライトが組み込まれており、サイドビューでは、デザインが見直されたシルインサートにより、最低地上高が上がり、視覚的により軽快な印象を与えている。リヤエンドでは、左右のライトクラスターを繋ぐ新しいトリムエレメントと、水平フィンを備えた新しいディフューザーインサートを特徴としている。
さらに、標準仕様に加えて、2種類のデザインラインもオプション設定されており、アドバンストラインには、シングルフレームのクローム仕上げ垂直リブ、ブラックの代わりにシルバーを採用したフロントバンパー及びリヤバンパー下のアンダーガードが装着されているほか、Sラインは、シングルフレームのスポーティなハニカムグリル、リヤディフューザーのクロームストリップフレームから構成されている。
ボディカラーは、新色のディストリクトグリーンとウルトラブルーを含む全12色を用意しており、オプションとして、ブラックトリムパッケージも用意している。
【音響フィードバック付きの新しいMMIタッチディスプレイを採用】
インテリアでは、水平基調のデザインを採用し、彫刻的な造形のエレガントなトリムインレイが、ダッシュボードの上部セクションと下部セクションを分割しているほか、音響フィードバック付きの新しいMMIタッチディスプレイが最大の特徴となっている。以前にはセンターコンソールに設置されていたロータリー／プッシュコントロールは廃止され、新型ではその場所に収納スペースが設けられている。
また、標準仕様、デザインセレクション、Sラインの3タイプのインテリアを選択可能なほか、エクステリアトリムパッケージと自由に組み合わせることができ、デザインセレクションを選択すると、コンツァー／アンビエントライティングパッケージが装備される。
さらに、大型のバンパーを採用したことにより、全長が4.86mと19mm長くなったほか、2.82mの長いホイールベースが広いインテリアを実現している。加えて、前後にスライド可能で、背もたれの角度を調整できるリヤシートをオプションで用意しており、装着した場合のラゲッジスペースは520〜1,520Lとなる。
【新しいデジタルOLEDテクノロジーを備えたリヤコンビネーションライトを採用】
また、均一な光面を生成する非常に効率的な有機発光ダイオードを使用した、次世代のOLED(有機EL)照明テクノロジーを初採用。オプションのOLEDリヤライトは、6つのセグメントから構成される3つのスタイルに分割されているが、3種類のリヤライトシグネチャーの中から、好みのデザインを選択することが可能なほか、OLEDリヤライトを搭載した全モデルには、光線が流れるように光るウインカー「ダイナミックターンインジケーター」が装備されている。また、新型「Q5」には、LEDヘッドライトが標準装備され、マトリクスLEDヘッドランプがオプション設定されている。
【2リッター4気筒ディーゼルエンジン搭載の「Q5 40 TDI」を欧州に投入】
パワーユニットは「Q5 40 TDI」（複合モードにおける燃料消費量：5.4～5.3ℓ/100km、複合モードにおけるCO2排出量：143～139g/km）を最初に導入。最高出力150kW（204 PS）・最大トルク400Nmを発生する、パワフルな2リッター4気筒ディーゼルエンジンを搭載し、アルミニウム製クランクケースの重さは約20kg、クランクシャフトも約2.5kgの軽量化を実現している。
また、7速S tronicが組み合わされ、エンジンパワーを、高い効率を特徴とするウルトラテクノロジー付きquattroフルタイム4輪駆動システムに伝達する。上記システムは、通常の走行条件では、すべての駆動力を前輪に送るが、滑りやすい路面やスポーティな走行中に4輪駆動が必要になった場合には、2つのクラッチが駆動力を瞬時に後輪に配分することで、最高レベルのトラクションとパフォーマンスを実現している。
【専用デザインと装備を組み合わせた特別限定モデル「エディション1」】
現在事前予約を受け付けている、「Q5」の特別限定モデル「エディション1」では、Sラインエクステリアをベースにしたエクステリアデザインを採用。ブラックトリムパッケージで強化された専用のデザインエレメントには、フロント／リヤ／リヤドアのブラック仕上げアウディエンブレム、ブラックルーフレール、ブラックエクステリアミラー、カーボンドアトリムが含まれ、ドアを開くと、アウディリングがLEDライトによって地面に投影される。また、レッドのブレーキキャリパー、19インチホイール、スポーツシートも備えた装備パッケージを採用しているほか、ボディカラーは、グレイシャーホワイト、ミトスブラックに加えて、新色のディストリクトグリーン、ウルトラブルーを選択することが可能となっている。
