アストンマーティン・レーシングは、世界でもっとも有名な耐久レースの正式オンライン・シミュレーション、第1回 「ル・マン24時間バーチャル」において、準優勝を果たした。
「ル・マン24時間バーチャル」は、新型コロナウィルス感染拡大防止への取り組みとしてル・マン24時間レースが9月19日~20日に延期されたことを受け、熱狂的なファンのために、ACO、FIA WECおよびパートナー企業であるMotorsport Games社によって開催された。今回のバーチャルレースでは、LMP2とGTEの2つのクラスが設定され、合計50チームが参戦。各チームは4人編成で、そのうち少なくとも2人がFIAライセンスを保有するドライバーであることが条件となっている。
6月12日(金)に行われた予選において、95号車のアストンマーティンVantage GTE(通称“DaneTrain”:デンマーク号)は、現在GTE Proクラスでポイントリーダーとなっているニッキー・ティーム(デンマーク)、アストンマーティン・レーシングでのチームメイトであるリチャード・ウェストブルック(英国)、ラッセ・ソーレンセン(デンマーク)、シムレーシング(オンラインによるバーチャルレース)のエースと目されるマヌエル・ビアンコリラ(イタリア)がチームを組み、現実世界においても宿敵であるポルシェやコルベットと熱戦を展開し、レース終盤の数時間に2番手まで浮上。その後、ウェストブルックとビアンコリラの活躍により、レースの大半でリードを奪い、マルコ・ソーレンセンの弟であるラッセ・ソーレンセンが最後にチェッカーフラッグを受けた。
また、98号車のダレン・ターナー(英国)、ロス・ガン(英国)、ジョニー・アダム(英国)、ティツィアーノ・ブリオーニ(イタリア)組は、レース序盤に発生したトラブルによる遅れを後半で取り戻し、トップ10でフィニッシュ。97号車のアレックス・リン(英国)、ハリー・ティンクネル(英国)、チャーリー・イーストウッド(英国)、ティツィアーノ・ブリオーニ(イタリア)組は、クラス14位で完走した。
アストンマーティン・レーシング社長のデイビッド・キング氏は、「この新しいプログラムに参戦するにあたり、チームは完璧な準備を行い、戦略的なノウハウを適用して、素晴らしい結果を得ることができました。彼らの努力が結実し、2位という栄誉を得ることができました。技術的な問題が山積していたにもかかわらず、大成功を収めたこのイベントの関係者全員に感謝の意を表したいと思います。彼らは、偉大なことをやってのけました。チームがレースに素早く適合するための経験をもたらし、プロのレーシングクルーとの緊密な連携を支援してくれたシムレーシングのプロの皆様には、とくにお礼を申し上げます。今後は、WECおよびル・マン24時間のタイトルを獲得することに集中したいと思います。」と語った。