国内ラインアップにも加えたい海外専売車 日本で買えない魅力的なモデル3選

コラム・特集

日本の自動車メーカーも海外に商品を展開しており、その中には日本で販売されていない魅力的なモデルも数多くある。今回はその中から、導入することで国内の販売ラインナップが強化できそうな3車種をピックアップしてみた。

▪️日産・マイクラ

三菱自動車との合弁会社による共同開発車であるルークスやデイズを除くと、国内向けに発売された単独開発の新型車は今のところ2017年登場の現行型リーフが最後と、他の国産メーカーに比べて新型車の投入が少ないと言える日産。ようやく今年6月にはコンパクトSUVのキックスが導入されることとなったが、量産モデルの充実を図るため、国内に導入して欲しいモデルがマイクラだ。

マイクラはかつてマーチの欧州仕様であったが、その後マーチからは独立して欧州で2017年にフルモデチェンジ。ボディサイズは全長3999mm×全幅1743mm×全高1455mm(マーチは全長3825mm×全幅1665mm×全高1515mm)と、全幅は3ナンバーサイズであるが、トヨタ・ヤリスやホンダ・フィットとほぼ同格のサイズで、抑揚のあるプレスラインとワイド&ローなスタイルがスポーティな雰囲気を醸し出している。

パワーユニットは、2種類の1.0Lガソリンターボと、1.5Lディーゼルを設定。なお、ガソリンエンジンには、GT-Rにも採用されているエンジン内部の抵抗を低減するミラーボアコーティングが施されている。

マイクラにもNISMOを設定してスポーティな走りを好むパーソナルユース、ノートはファミリーユースにも応える実用モデルとして販売面での棲み分けもできるだろう。

▪️三菱自動車・パジェロスポーツ

昨年夏に惜しまれながらも国内で販売を終了したパジェロ。これによって、国内で販売される三菱SUVはRVR、エクリプスクロス、アウトランダーという3モデルになったが、電動車とSUVに資源を集中するという経営方針をアピールする意味でも、タイで生産されているパジェロスポーツは注目すべき存在だ。

パジェロスポーツは、海外で販売しているピックアップトラックのトライトンをベースに、パジェロと同様にラダーフレームを採用した本格クロカン。ボディサイズは、全長4825mm×全幅1815mm×全高1835mm、最低地上高218mmで、アウトランダー(3列シート車、全長4695mm×全幅1810mm×全高1710mm、最低地上高190mm)と比較してパジェロスポーツの方がひと回り大きい。だが、全幅は1815mmと大型化する国産SUVの中では短い部類に入り、取り回し性や日本の道路事情にもフィットしそうなサイズ感であることも大きなポイントとなっている。

パワートレーンはエンジンは2.4Lディーゼルターボに8速ATを組み合わせ、最適なトラクション性能と優れたハンドリング性能を両立するスーパーセレクト4WD-IIを搭載。さらに、3列シートで7名乗車も可能で、エクステリアには三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用し、スタイリッシュなモデルに仕上げている。

▪️スバル・アセント

スバルはクロスオーバー7が2018年に販売を終了してから、国産メーカーで3列シート車を国内でラインナップしないのはスバルとダイハツのみになったが、3列シートを要望するユーザーや、ファミリーユースでの選択肢を広げるために、北米専売車のアセントの導入を期待したい。

アセントは、2014年に北米で販売を終了したトライベッカの後継車として2018年にデビュー。ボディサイズは全長4998mm×全幅1930mm×全高1819mm、ホイールベース2890mm。フォレスターより一回り大きなサイズで、外観のデザインも弟分のフォレスターとそっくりである。

エンジンは水平対向4気筒2.4L直噴ターボ(最高出力264PS/最大トルク376Nm)を搭載し、組み合わせるリニアトロニックはCVTながらパドルシフトにより8段階で操作可能で、シームレスなドライブも可能だ。

駆動方式はスバル車らしくAWDのみとなり、フォレスターなどにも搭載されるXモードも装備され、最低地上高も220mmを確保。多人数乗車に対応しながら悪路走破性も兼ね揃えている。

3列シート車の2列目にはスバル初のキャプテンシート仕様も設定し、ラグジュアリーな一面も持つ。スバルSUVのフラッグシップとしてもふさわしい魅力的なモデルだ。

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