2019年度(19年4月~20年3月)で、最も売れた軽自動車は、24万7707台を販売したホンダ・N-BOXシリーズで、軽自動車市場では2015年度から5年度連続して1位となった。2位はダイハツ・タント、3位がスズキ・スペーシアと、揃ってスーパーハイトタイプが上位を占めた。軽自動車では今一番支持されるキャラクターのようだ。N-BOXは販売台数が唯一20万台超え、2位以下に7万5028台の大差をつける〝一人勝ち〟の状態だった。上位3モデルはどこが多くのユーザーに支持されたのだろうか。
■ホンダ・N-BOX
現行モデル(第2世代)は、初代モデルから大幅な進化を遂げた。新開発プラットフォームやパワートレーンの採用、室内空間の拡大を実現。さらに、先進安全運転支援システム、ホンダセンシングを全車標準装備する等、走り、パッケージング、使い勝手、安全性といった全ての領域で性能を向上させた。
安全装備は上級モデルと遜色ない内容で、これまでの軽自動車の概念を180度変え、多くの支持を集めたといえる。
【希望小売価格】141万1300円~212万9600円
■ダイハツ・タント
スーパーハイトワゴンとしての室内の広さに加え、タントには助手席側前後ドアを同時に開けるとピラー(柱)が無くなる〝ミラクルオープンドア〟という開放的な乗り降りができる。
さらに車内を前後に移動できる〝ミラクルウォークスルーパッケージ〟も手に入れ、乗り降りや使い方で独自性が高い。安全装備は次世代スマートアシストを採用することで、全方位の安全性能向上を図っている。
【希望小売価格】124万3000円~197万4500円
■スズキ・スペーシア
スーツケースをモチーフにしたことで、標準タイプでも楽しく、親しみあるデザインとなった。スポーティなスペーシアカスタム、SUVのデザインと装備を持つスペーシアギアと、三つのキャラクターを揃え幅広い嗜好に応えている。
先進安全装備も充実させつつ、全車マイルドハイブリッドで30.0㎞/リッター(JC08モード、一部グレード)を達成し、軽自動車に求められる経済性も忘れていない。
【希望小売価格】129万8000円~194万3700円
2019年度モデル名別新車販売台数(軽自動車) | |||||
順位 | モデル名 | ブランド名 | 販売台数
(台) |
上位と
の差(台) |
昨年度比 |
1位 | N-BOX | ホンダ | 247,707 | 3.3% | |
2位 | タント | ダイハツ | 172,679 | 75,028 | 21.1% |
3位 | スペーシア | スズキ | 159,799 | 12,880 | 0.9% |
4位 | デイズ | 日産 | 154,881 | 4,918 | 10.6% |
5位 | ムーヴ | ダイハツ | 118,675 | 36,206 | -10.3% |
6位 | ミラ | ダイハツ | 85,288 | 33,387 | -23.7% |
7位 | ワゴンR | スズキ | 78,582 | 6,706 | -23.4% |
8位 | アルト | スズキ | 72,162 | 6,420 | -4.4% |
9位 | ハスラー | スズキ | 62,831 | 9,331 | -2.5% |
10位 | eK | 三菱自動車 | 42,181 | 20,650 | -7.0% |