LEXUSは、全世界の次世代を担うクリエイターを育成・支援することを目的とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD 2020」の入賞作品6作品を決定した。今回で8回目となる本アワードには、世界79ヶ国/地域から2,042点、うち日本国内からは107点の応募があり、総応募数は3年連続で過去最高を記録した。応募作品は、より良い未来をつくるための3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、「Innovate(革新をもたらす)」、「Captivate(魅了する)」をいかに具現化しているかという点において、世界のデザイン界を牽引する著名な審査員陣により審査された。
今回の審査について、「LEXUS DESIGN AWARD 2020」の審査員を務めるジョン・マエダ氏は、「今年のLEXUS DESIGN AWARDの応募作品は、急速な技術革新による社会環境の変化と、それに呼応する人々の意識の変化という、2つの大きなテーマを扱う応募作品が多く見受けられました。いずれの提案も、斬新な解釈と技術に対する深い洞察に基づき、単なる社会への課題提起に留まらず、具体的な解決策を提示するものでした。膨大な応募数から受賞作品を決定するのは容易ではありませんでしたが、審査員の多角的な視点を通じて、より良い未来をもたらす最善の作品を選ぶことができたと確信しています。」と述べた。
なお、6組の入賞者は1月23日、24日の2日間、LEXUSのブランドスペース「INTERSECT BY LEXUS – NYC」において、世界の第一線で活躍するジョー・ドーセット氏、ベサン・グレイ氏、フィリップ・マロイン氏、重松象平氏の4名のクリエイターをメンターとして迎えたワークショップに参加した。上記ワークショップでは、受賞者が4名のメンターから直接指導を受けた。約3ヶ月間、入賞者はメンターの継続的な指導を受けながらプロトタイプを制作し、完成した作品は2020年4月20日(月)よりイタリア・ミラノで開催される「ミラノデザインウィーク2020」のLEXUS会場において展示される予定となっている。会場では入賞者によるプレゼンテーションと最終審査が行われ、プロトタイプ6作品の中から「LEXUS DESIGN AWARD 2020」のグランプリが決定される。
【「LEXUS DESIGN AWARD 2020」 受賞作品概要】
◆作品名:Bio.Scales[受賞者名:サザーリンサント(米国)]
空気から炭素やその他の有害な化合物を排除する、バイオポリマーフィルター。3Dプリント技術を採用することで自由な形に再形成することが可能となり、あらゆる生活空間の空気の質を改善する。
◆作品名:Feltscape[受賞者名:テオフィル・ペジュ(フランス/活動拠点 : 英国)&サルヴァトーレ・チチェロ(イタリア/活動拠点 : 英国)]
周囲のノイズを吸収し、室内の音響・照明環境をカスタマイズできるオブジェクト。フェルト生地と熱可塑性プラスチックで作られた雲をイメージしたデザイン。オートクチュールの手法とロボティック3Dプリント技術を組み合わせた革新的な製造工程によって作られる。
◆作品名:Flash Pak[受賞者名:ヤオクン・ウー(中国/活動拠点 : 米国)]
洪水災害発生時に、ハプティックナビゲーションとLEDライトによって生徒たちを避難所へ誘導するスマート救命具。ライフジャケットとしてのみならず、互いに連結することで集団避難行動が可能なライフボートにもなる。
◆作品名:Lick[受賞者名:イリーナ・サモイロワ(ロシア)]
猫の舌のように汚れを絡め取るローラーによって、入浴に介護を必要とする人や、入浴できない環境にいる人でも身体を清潔に保つことができるポータブルボディークリーナー。
◆作品名:Open Source Communities[受賞者名:BellTower(ケニア)(ジョン・ブライアン・カマウ、ジョイス・ワイリム・ガチリ、イアン・ギテギ・カマウ、エスター・ワンジク・カマウ、アービン・ブッカー・カマウ)]
低コストで高品質なオープンソースを活用し、スマートホームをはじめとする持続可能なコミュニティデザインの提案によって、発展途上地域の生活水準を改善するプロジェクト。
◆作品名:Pursewit[受賞者名:アクサ・アジマル(パキスタン)]
より直感的でユニバーサルな操作手順を採用したミシンによって、縫製産業における視覚障がい者の雇用機会・収入源を創出するとともに、地域の経済成長に寄与する。