横浜ゴムの子会社であるヨコハマビジネスアソシエーション株式会社(略称:YBAC ワイバック)の社員である織本信行氏が、コンベヤベルトなどの工業用ゴム製品製造設備の保全および改善に関して、厚生労働省が実施する2019年「卓越した技能者(現代の名工)」として表彰され、11月11日にリーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)で表彰式が行われた。
厚生労働省が実施する「卓越した技能者(現代の名工)」の表彰制度は1967年に創設され、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を表彰する。この制度は、技能の世界で活躍する職人や技能の世界を志す若者に目標を示し、技能者の地位と技能水準の向上を図ることや、技能者の模範として将来を担う優秀な技能者の確保・育成を進め、優れた技能を次世代に承継していくことを目的としている。
今回表彰された織本信行氏は、コンベヤベルトなどの工業用ゴム製品の製造設備の保全や改善に長年従事し、卓越した技能・知識を有していることが評価された。特に油圧や空気圧装置の修理、改善作業における功績は大きく、導入から年月が経過したコンベヤベルト生産用プレス機の油圧装置改修においては、機構や回路の簡素化を実現し、安定稼動や省エネルギー化に寄与した。また、技能検定の首席検定委員を務めるとともに、多くの技能士の指導育成を通して、後進の育成に尽力していることも高い評価を得た。
技能検定とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度。機械加工、建築大工やファイナンシャル・プランニングなど全部で130職種の試験があり、試験に合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗ることができる。