■まさかセンチュリーに乗れる日が来るとは…(試乗ですが)
「はいどうもワンソクtubeです!」でお馴染みの(?)、クルマ買うチューバーことワンダー速報&ワンソクtube管理人のドラヨスです。
今回は、日本の皇室でも御用達のトヨタのセンチュリーに試乗させてもらいました。まさかセンチュリーを撮影できる日が来るとは!カー&レジャーさんありがとうございます!
私を含め、皆様あまり見る機会も少ないと思うセンチュリーですので、エクステリアや内装もバッチリ撮ってきたので、中身や装備がどうなっているのか、一緒に体験していただければと思います。
もちろん試乗もしましたので、その模様もお届けします!
■センチュリーのエクステリアは伝統工芸品のような美しさ!
2018年に21年ぶりにフルモデルチェンジした新型センチュリーは、どの角度から見てもセンチュリーだとわかるキープコンセプトのエクステリアながら、さらにシンプルに、さらに端正に、プレスラインも細かく美しく進化しています。
フロント周りは先代センチュリーの表情を色濃く移すシンプルなデザインながら、フロントエンドの面構成をツライチに揃えることで、よりシンプルで上品に見えるようになりました。
まさに和風ロールスロイスのような佇まい。フロントグリルの格子も細かく、さらにその奥には日本の伝統柄である七宝文様という円を重ねたデザインが埋め込まれています。
そして中央には鳳凰のマークが鎮座していて、威厳も迫力もたっぷり。
これがトヨタマークだったらこうはいかないですね。
サイドビューも「几帳面」と呼ばれる、平安時代の屏障具(へいしょうぐ)の柱にあしらわれた面処理の技法を採用しているとのこと。
その面取りしたプレスラインの美しさと、「神威(かむい)」と呼ばれる漆黒のボディカラーは、まさに伝統工芸品レベルに美しいです。
実際、熟練の職人さんの手作業でプレスラインの磨き上げや、7層もの塗装が施された塗装面は「水研ぎ」を3回も行い、さらにその後、くもりを残さないよう「鏡面仕上げ」まで行っているとのこと。
普通の量産品の自動車とは、職人の手作業の工程が多く、センチュリー専用のあしらいが各所に散りばめられています。
■センチュリーの内装は後席を中心に作られている
皇室や社長さんが使うセンチュリーの内装にはどんな装備がついているのか気になりませんか?
という事で次はセンチュリーの内装を見てみましょう。
まずはドアを開けるところからですが、額縁のようなドアのサッシには驚きました。
そして、センチュリーではやっぱりドアヒンジは鋳造製でした。プレスヒンジも鋳造ヒンジも同じ、という人もいますが、センチュリーやLSでは鋳造ヒンジをあえて採用しているところを見ると、それなりに効果はあるんでしょうね。
そしてパワーイージークローザーが装備されているので、半ドアでも電動で閉めてくれます。
このあたりは高級車然としていていいですね。
ドアの内側はなかなか見たことのないドアハンドルの形状に驚きます。
トリムは本革とかではなく、あえて温かみのあるファブリックが採用されているところはセンチュリーの伝統なんでしょうね。
トリム下部までしっかりファブリックで覆われています。
前席のデザインに関しては、奇をてらったデザインは一切なく、ザ・シンプル。
少し古臭さすら感じるオーソドックスなデザインですが、それもセンチュリーならではの普遍性なのかもしれません。
特に、ナビ画面がレクサスや輸入車では当たり前になっている横長タイプじゃないのが少し小さく感じますが、それ以外は電動パーキングブレーキ+ブレーキホールドも採用されており、機能装備面では問題はありません。
明るい本杢目とファブリックが織りなす室内空間はとてもルーミーで居心地が良かったです。
本革はちょっと冷たい感じがしますからね。このあたりが日本的なおもてなしの世界なのでしょうか。
先代センチュリーから、シートや内装はファブリックでしたからね。
そして特筆すべきはやっぱり後席です。
■後席左側こそがセンチュリーの特等席!
そしてセンチュリーの真髄とも言える、後席を見てみましょう。運転席の後ろの席よりは、左側の助手席後ろがVIPが乗るシート
まずドアシル部分と床面がフラットになっていて乗降しやすいのが良いです。
そして、一番目立つのが7インチのタッチパネル付きの大型の後席アームレスト。このパネルでシートのリクライニングやオットマンまで操作が可能!さらにはリートのリフレッシュというマッサージ機能も有しています。
運転席にはマッサージ機能は無いので、あくまで後席のVIPのためのクルマって感じですね。
さらに、助手席が前にスライドし、ヘッドレストも倒れるので後席からの前方視界が開けるのが普通のクルマでは付いていない機能です。
そして、助手席シートバックには後席用のオットマン(足置き)も付いています。
さらに、頭上には可動式の読書灯まで付いています。
ちなみに、レクサスLSにも同様に助手席のスライドとヘッドレストが倒れる機能やオットマンは装備されています。
センチュリーの後席には大型のモニターまで標準装備。LSのリアエンターテイメントシステムは、左右独立したモニターが付いていますが、センチュリーでは中央に一つとなっています。その分、画面も大きいです。
モニター上部にはエアコン吹出口とアナログ時計も付いています。
ブルーレイの再生にも対応しており、左右独立でイヤフォンジャックがあります。
本当に後席のためのクルマ、移動する社長室と言った感じです。
■センチュリーの走りの実力は?LS500hと比較して
続いて、センチュリーに試乗もさせていただきました。
実は先日、レクサスLS500hのマイナーチェンジ版にも試乗してきたのですが、それともまた違う乗り味があります。
特に、5.0L V8エンジン+ハイブリッドは独自の世界観があるなと。
センチュリーのパワートレインは先代LS600hの5.0L V8エンジン+ハイブリッドのシステムを流用していますが、現行型のLSが3.5L+ハイブリッドとダウンサイジングしてしまったせいで、やはりこちらのパワートレインのほうがシルキーで静かな印象があります。
2019年秋にマイナーチェンジしたLS500hは、発進トルクのモーターアシスト量を増やしたおかげで、初期型に比べればかなりモーターで粘れるようになりましたが、センチュリーのほうが無理なくモーターで走れる印象はあります。
また、モーター単体のEV走行からエンジンが始動して切り替わる際にも、センチュリーではエンジンからの騒音はかなり遮音されていて振動も感じないので本当にシームレスに繋がります。
いつエンジンが掛かったかわからないレベルです。
走りの質感自体は、古き良きトヨタというか、昔のクラウンのような「雲の上を滑っているようなフワフワとした乗り心地」です。
路面からの不快な微振動や騒音はシャットアウトされており、ボディの挙動もふんわりしているのでエアサスに乗っているかのような感覚だと思ったら、マルチリンク式のエアサスペンションだったんですね。どうりでふんわりしていると思いました。
センチュリーのタイヤ&ホイールは18インチ。走り好きな人には退屈なドライブフィールかもしれませんが、これはこれで独自の世界観があるので良いと思います。
ロードインフォメーションが希薄なので、運転している感は弱いのですが、後席にVIPを乗せるに当たってはこれが正解とも思えます。
とは言え、昔のクラウンのような、ステアリングとタイヤの間を輪ゴムで繋いでるんじゃないか?と思うようなスカスカなステアフィールではなく、ステアリング中央付近にはどっしりとした座りも、ある程度は感じます。
ドイツ車高級セダンのようなステアフィールとは異なりますが、これはこれでおとなしい運転をしたくなる良い味付けだと思えました。
全ては後席のパッセンジャーのための車なんだなと。
■センチュリーで全開加速を試す!
高速の合流で、全開加速を試してみます。
実はセンチュリーでもドライブモードが選択できます。
C-HR同様にマルチインフォメーションディスプレイからしか選べませんが、しっかりSPORT S+まであるのは驚きました。
なのでSPORT S+モードで全開加速を試みます!
これはぜひ動画で見ていただきたいので、記事の最後に動画のリンクも貼っておきますね。
床のキックダウンスイッチまで思い切りベタ踏みしてみましたが、加速感はなんとも不思議な感覚。
初速はかなりゆっくり立ち上がり、二次曲線的に徐々にスピードが上がっていく感覚。
こういう加速感は今までにあまり体感したことないですね。
初速は「アレ?」ってくらい緩やかに加速を始めるので拍子抜けしてしまうほどでした。これはおそらく、どんなにドライバーが乱暴に運転しても、後席のパッセンジャーが酔わないような味付けになっているのではないかと思われます。
ここまで後席の居住性を考慮して作られているクルマもなかなか無いと思います。
日本が誇る伝統工芸的な美しさと、後席を最優先したドライブフィール、ここまで尖っている個性があるなら世界でも戦えるのではないかと思いました。
レクサスLSとはまた異なる、日本的な慎ましさや緻密さ、そして厳かな雰囲気があるセンチュリー。
皆が求める国産高級車の理想形は、この方向なんじゃないかと思えました。
という事で、センチュリーの試乗インプレッションは動画でも詳しく解説しているので、ぜひ見てみてくださいね。
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[ドラヨス]
月間100万PVのブログ「ワンダー速報」と、月間100万再生以上のYouTubeチャンネル「ワンソクtube」の管理人。
クルマ買うチューバーを自称し、年に何台もクルマを購入してレビューするスタイルが好評。
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