ジャガー、ウォリックシャー州ゲイドンに「ジャガー・デザイン・スタジオ」を新設

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ジャガーは、英国ウォリックシャー州ゲイドンに新しく設立した「ジャガー・デザイン・スタジオ」を披露した。デザイン・チームを、すべてひとつのクリエイティブ・スペースに集結させており、これはジャガー・ブランドの84年間にわたる歴史において初めてのこととなる。ジャガーのデザイン・ディレクターを務めるジュリアン・トムソンが率いるこの新しいデザイン・スタジオは、世界屈指のテクノロジーを駆使して、人々のクリエイティブ・デザインのプロセスを強化するためにつくられた、世界で最も先進的な自動車デザイン・センターであると説明している。

 

「ジャガー・デザイン・スタジオ」内の中心には、「ハート・スペース」を設け、280名の優秀なクリエイティブ・チームが結集し、次世代のジャガー・デザインを担うこととなる。この「ハート・スペース」を取り囲むように、インテリア、エクステリア、カラー、マテリアル、デザイン・ビジュアライゼーション、デザイン・テクニカルといった、6つの専用作業スペースがレイアウトされている。

 

ジャガーのデザイン・チームは、ファッションから時計、スポーツ、ゲームなど、世界を舞台に様々な業界で経験を積んだデザイナーたちで構成されており、幅広いデザインの領域で培った力を結集させることで、コンテンポラリーなマテリアルやプロセスを採用しながら、英国らしさを象徴するジャガー・ブランドを実現するとしている。例えば、一度に20台を制作することができるクレイモデル・マシンや、仮想現実(VR)システム、11mの4Kデジタル・ディスプレイ・ウォール「The Electric」など、業界をリードする最新設備が備えられている。「ジャガー・デザイン・スタジオ」の床面積は12,000m2を超え、英国ホイットリーにあった以前のスタジオに比べ約2倍の広さになっている。

 

メインスタジオは「Studio 3」および「Studio4」と名付けられており、これは1985年からジャガー・デザインの本拠地であった英国ホイットリーの「Studio 1」、「Studio 2」に敬意を表したもので、それと同時に、1956年と1957年にル・マン24時間耐久レースで優勝を果たしたジャガーのレーシングカー「D-TYPE」のナンバーにも由来している。会議室をはじめとする各施設については、半分はジャガーのアイコニックなモデルから、残りの半分はジャガー創始者のウィリアム・ライオンズ卿、デザイナーのジェフ・ローソン氏、そして俳優のスティーブ・マックイーン氏など、ジャガーの歴史において重要な人物から用いて名付けられている。

 

ジャガーのデザイン・ディレクターであるジュリアン・トムソン氏は「ジャガーはデザイン主導のブランドとしてユニークな歴史を持ち、常にデザインをジャガーのDNAの柱としてきました。ジャガー創始者であるウィリアム・ライオンズ卿が打ち立てたデザインの価値観や哲学は今もなお引き継がれており、これにより私たちはお客様のために最高のクルマをこの先もずっとデザインし続けることができます。デザイン・チームは、自動車業界が直面している問題を十分に理解しており、イノベーションとクリエイティビティをもってそれらの問題に適切に対応することができます。新施設では、ひとつの広大なクリエイティブ・スペースに、すべてのデザイン・チームを集結させています。なぜならば、インスピレーションとは人と人とのコミュニケーションやコラボレーションから生まれると強く信じているからです。最新のテクノロジーを取り入れていますが、それと同じくらい重要なこととして、チームの一人ひとりが持つ専門性や経験がもたらす多様性と、ジャガーに対するパッションがあり、これらが類まれなデザインをつくりあげるのです。」と語った。

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