ジェイテクトは、今年10月にオーストラリアで開催される2019ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジで、王座奪回を狙う東海大学ソーラーカーチーム「Tokai Challenger」、および同大会3回連続出場の名古屋工業大学ソーラーカー部「Horizon Ace」に、今回も車軸支持用軸受(ベアリング)を提供し支援することを発表した。
ワールド・ソーラー・チャレンジとは、太陽光発電で得られるエネルギーのみを使い、オーストラリア北海岸のダーウィンから南海岸のアデレードまでの3000kmを縦断する世界最高峰のソーラーカーレース。1987年に第1回大会が行われ,今年は第15回目の大会となる。
ジェイテクトは、駆動輪用軸受(インホイールモーターのモーター支持用)と従動輪用軸受(駆動しない車輪の支持用)を両チームに提供しており、軸受の主要構成部品(ボール、内輪、外輪)の材料として、セラミックと特殊鋼を適切に選択することで、“軽さ”(質量を軽く、回転抵抗を軽く)を追求し、限られたエネルギー(動力)を有効に活用できるよう、損失を軽減している。また、保持器は、材料や形状の見直しを行い、強度を向上させ耐久性を高めている。さらに、砂漠の中を走る過酷な環境において、異物の侵入を防ぎながら、回転抵抗の小さい非接触タイプのシールを採用し、信頼性を高めている。
ジェイテクトは、社内に軸受の設計や実験の担当者を中心としたソーラーカーチームを有しており、ソーラーカーの車軸に最適な軸受を自社で製作・搭載してレースに参加している。軸受、ソーラーカーを熟知しているジェイテクトの技術で、3000kmの過酷なレースに参加するチームを支援すると述べた。