日本オートキャンプ協会(明瀬一裕会長/JAC)は7月29日、2018年のオートキャンプの状況を分析した『オートキャンプ白書2019 -のんびり「ソロキャンプ」-』を発行した。
同白書は、オートキャンプの参加人口が年間500万人を突破し、国民的レジャーとして確立しはじめた1986年に創刊。参加人口が年間1500万人に達した90年代のアウトドアブーム、その後の減少期から現在にいたるオートキャンプの活動状況を記録してきた。
■ソロキャンプ人気高まる
2018年のオートキャンプ参加人口は、夏は天候に恵まれなかったものの、秋から冬にかけてのキャンプ需要が伸び、前年比1.2%増の850万人(推計)となり、6年連続で前年を上回った。
この要因についてJACは、冬キャンプ人口の増加に加え、「ソロキャンプ」の伸びに注目。動画共有サービス「YouTube」で配信されている芸能人のソロキャンプ人気や、メディアでも話題として取り上げられることより、ソロキャンプ人口の増加につながったとしている。
キャンプ場から見た2018年のキャンパーの傾向は、「子供連れ」が61.2%(17年62.9%)と中心であることに変化はないが、ソロキャンプに注目すると、「1人(単独)」は全体の5%となり、16年までの約2%横ばいから17年3.5%を経て上昇傾向を示した。
また、キャンプ場の平日利用者については、「増えた」という回答が34.8%(17年27.3%)で前年比7.5%増、利用者については「ソロキャンパー」が最も多く56.3%、続いて「シニア」42.7%、「外国人」7.9%となった。こうした傾向を受けて、18年には平日にソロキャンパーを集めたイベントが開催される等、新しい動きも出てきている。
■軽自動車でソロキャン
一方、キャンプに使用するクルマについては、普通乗用車のミニバン、ワンボックスカーがもっとも多く、キャンピングカーは全体のわずか5.5%にとどまっている。しかし、キャンピングカーはキャンプだけではなく、レジャーや趣味のツールとしても活用されていることに加え、近年台頭している「キャンピング車」登録をしていない8ナンバー以外の車中泊モデルや、軽自動車・ミニバンベース車は登録台数には含まれていないため、実質はもっと多いと見ている。
ソロキャンプでは、ツーリングも兼ねたオートバイの使用がこれまで最も多かったが、18年は軽自動車が19%となり、オートバイを上回る変化が見られた。1人分の荷物を積んで、キャンプ目的でキャンプ場に行く、軽自動車でのソロキャンプスタイルが増えていることが数値として表れる結果となった。