SUPER GT第5戦 レクサスLC500 6号車が優勝

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富士スピードウェイで8月4日に開催されたスーパーGT第5戦は、PPからスタートした#23日産GT-Rがレースをリードしたものの、終盤のセーフティカー導入で前戦タイを制した#6レクサスLC500(大嶋/山下組)がこれを逆転。連勝を飾った。

真夏の富士はシリーズ最長となる500マイル(約807㎞)の戦い。厳しい暑さとも闘いながらの長丁場のレースだけに、展開が読みにくい過酷な一戦だ。

決勝レースは午後1時40分にスタート。序盤はポールシッターの#23GT-R(松田/クインタレッリ組)がトップに立ち、予選2位の#3GT-R(平手/マコヴィッキ組)がこれに続き、2台のGT-Rがリードする形で始まった。

しかし最初のルーティンのピットインが始まった30周目あたりからポジションが入れ替わり始める。まずピットインのタイミングを早めた#19LC500(国本/坪井組)がトップを奪取するが、48周目に#23GT-Rがこれを逆転し、トップが交代。だが62周目、#23GT-Rはコースアウトを喫し、#3GT-Rが先行した。

だが#3GT-Rは、79周目に#19LC500との接触でスピンを喫し後退。再び#23GT-Rがトップに立つ。これを#36LC500(中島/関口組)、#6LC500が追う展開となった。

102周目には2番手を走行していた#36LC500が他車との接触で脱落し、これでトップを逃げる#23GT-Rのリードが広がる。ところが104周を終えたところでセーフティカーが導入。これを事前に予想した#6LC500はすぐさまピットインし、ピットロードが閉まる直前にピットアウトに成功。113周目にセーフティカーランが解除され、各車がピットインすると#6LC500がトップに立った。

#6LC500はその後も快走。その後ろにはピットインのタイミングで順位を上げた#1NSX-GT(山本/バトン組)が付け、#6LC500を激しく追うも、その差は大きく独走で#6LC500がフィニッシュ。前戦に続いての連勝となった。2位は#1NSX-GT、3位は#23GT-Rが入り、3メーカーが表彰台を分け合う形となった。

「無理せず淡々と走っていたら、いつの間にか上位にいた」と優勝した大嶋。「たまたま僕らが入ると決めていた周にセーフティカーが出てくれた」とレースを振り返った。

GT300クラスは#87ランボルギーニGT3(高橋/クート/藤波組)が優勝。予選13番手と後方からのスタートとなった#87ランボルギーニだが、焦らずマイペースで走行を重ね、中団で周回。が、ウラカンの燃費の良さを活かす戦略を採ったことで、全車が義務付けられた4回のピットストップを終えるとトップに浮上。この時点で2位を走行する#52マークX(脇阪薫一/吉田組)に40秒近いマージンを築いており、独走のままゴール。うれしい初優勝となった。

参戦初年度で表彰台も初となった高橋は「ピットアウトした翌周にピットインという作戦でタイムを稼げたので、そこが一番の勝負のポイントだった。エンジニアさんがこの作戦を考えたが、うまくはまった」と勝因を分析。また終盤を担当したベテランのクートは「まさか優勝するとは思っていなかったが、週末を通じて手応えを感じるようになり、ベストを尽くして表彰台を狙う気持ちになった。JLOCのみんなに感謝したい」と喜びをみせた。

(photo=Sutton Photographic)

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