日野と小松市、地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに関する協定を締結

業界ニュース

日野自動車と小松市は、地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに向け、地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに関する協定を締結したことを発表した。

今後は、上記協定に基づき共に連携して、日野自動車は、自由に安全に効率的に人と物が移動する「豊かで住みよい持続可能な社会」の実現に向け、地方自治体の交通課題における知見を深め、社会課題の解決に貢献する新たな事業への発展を目指すとしている。また、小松市は、安全・安心・利便性の高い地域公共交通の再構築により、新しい時代に対応したモビリティサービスの社会実装、都市交通機能の強化に努めていくとしている。

 

連携事項としては、①新しい考え方に基づき、地域住民の生活に寄り添った、今より便利で将来にわたり持続可能な地域公共交通の実現を目指す取組み、② IoTなどの新技術により、駅・空港間をはじめとする都市交通機能を強化し、地域の活性化を図る取組み、③上記を通じ、地域住民のQOLの向上及び交流やコミュニケーションの機会創出を図るとともに、来訪者の交通手段の充実及び小松市の魅力を伝えるための取組み、の3項目となっている。

 

本年度は、高齢化の進行や就労形態の多様化、公共交通における運転手不足などの諸情勢を踏まえた、新しいモビリティサービスの社会実装に向け、小松市内の矢田野地区と小松鉄工団地の2地区をモデルとして、次の実証実験を2019年秋より実施する。

 

【生活サポート・ダイナシェアバス】

ダイナシェア・バス(ダイナミックシェアードバスの略称)とは、地域の人々との対話を通じて、生活スタイルに基づくニーズの高い出発地・目的地および時間を設定。移動のニーズを、ある程度集約することによって、財政面での負担を減らし、利用者の減少が見込まれる状況下でもサービスの持続可能性を確保する。将来的には、さらにきめ細かな人の移動を把握し、年間での需要変動に耐えうるよう配車スケジュールと運賃に柔軟さを持たせることで、利便性と事業性の両立を図ったものである。

 

超高齢社会の到来を控え、今後、自家用車主体の生活形態からの緩やかな転換を求められてくることが予想されており、そのような状況のもとでも、市民の日常生活や社会生活が円滑に営まれ、‟もっと便利に”なるよう、自家用車への依存度が比較的高いと思われる郊外部の地区において、地域生活における新しい移動手段の実現可能性を探る実証実験である。

 

<実証実験の概要(予定)>

実施地区:小松市矢田野校下

利用目的:通勤、通学、買い物、通院等

期間:今年度秋から冬頃

車両:マイクロバス・ミニバンクラス 1~2台程度

運行ルート:矢田野校下6町の公民館・集会所等 ⇔ 時間帯に応じて変更

実験中の料金:無料

その他:運行時間や具体的ルート等は事前アンケートにより決定

 

【工業団地通勤シャトル】

市内の工業団地周辺では、ピーク時には渋滞が見られるだけでなく、各企業では広大な駐車スペースの確保が必要となっているほか、高齢者や障がい者雇用の拡充、日本の運転免許を持たない外国人従業員の増加といった社会環境の変化に対応するため、新しい通勤手段となるモビリティサービスの実現可能性を探る実証実験である。

 

<実証実験の概要(予定)>

実施地区:小松鉄工団地

利用目的:通勤、買い物等

期間:今年度秋から冬頃

車両:バス・マイクロバス・ミニバンクラス1~2台程度

誰でも乗れる路線バス型、あらかじめ予約する予約型の2タイプ

運行ルート:駅、商業施設、その他 ⇔ 小松鉄工団地内数箇所

実験中の料金:無料

その他:運行時間や具体的ルート等は事前アンケートにより決定

Tagged