自動運転と安全技術のリーディングサプライヤーであるヴァレオは本年10月以降、内閣府が中心となり、関係府省・機関が連携して推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」に加わり、東京臨海部における自動運転の実証実験に参加する。この実証実験は、必要な交通インフラが整い次第、スタートする予定だ。
このプログラムは、自動運転を実用化し普及拡大していくことにより、交通事故の低減、交通渋滞の削減、交通制約者のモビリティの確保、物流・移動サービスのドライバー不足の改善・コスト低減等の社会的課題の解決に貢献し、すべての人が質の高い生活を送ることができる社会の実現を目指して、産学官共同で取り組むべき共通課題(協調領域)の研究開発を推進するもの。
ヴァレオジャパンは、臨海副都心地域、羽田空港地域、羽田空港と臨海副都心等を結ぶ首都高速道路(一般道を含む)を同社の自動運転車、Cruise4Uで走行し、得た実験データや分析結果などを報告する。
自動運転車のCruise4Uは、2018年10月に日本一周のドライブ「ハンズオフジャパンツアー」を実施し、約3週間で高速道路での走行距離約6700㎞中、約98%を自動運転モードで走行し。ツアー終了後、ヴァレオジャパンはこの車両に独自の3DレーザースキャナーSCALAの最新モデルであるSCALA2を1台追加搭載した。
新型SCALA2は現行品に比べて垂直方向の視野角が3倍広くなり、路面表示の読み取りなどへの活用が可能になった。高度な自動運転を実現する上でのキーデバイスであるヴァレオSCALAは、市販乗用車用への搭載に求められる厳格な仕様を満たす唯一の3Dレーザースキャナーであり、これまでに10万台以上を出荷しています。
ヴァレオCruise4Uには次の検知システムが搭載されている。
①AIアルゴリズムを使用する高度なソフトウェア
②6台のヴァレオSCALA1:3Dレーザースキャナー
③1台のヴァレオSCALA2:3Dレーザースキャナー
④1台のフロントカメラ
⑤4台のサラウンドビューカメラ
⑥4台のコーナーレーダー
⑦12個の超音波センサー
これらのセンサーのデータを統合することで、冗長性のある360度全周囲検知マップが生成される。
ヴァレオジャパンは、東京臨海部における自動運転の実証実験に参加することで、より安全で快適な自動運転を実現するための走行環境を構築し、自動運転の技術や制度、社会的受容性に関する課題解決に向けた取り組みの促進に貢献していく。