ネッツトヨタ東京(片山守社長)は4月4日、地域貢献を目的に災害対策設備や最新のデジタルサイネージを導入し、高井戸店をリニューアルオープンした。これを記念して同店では14日、15日、21日、22日の4日間にわたり、オープニングイベントを開催した。(写真右:坂田ゼネラルマネージャーと納車セレモニーを行うネッツスタジオ)
■災害対策設備を多数導入
1969年に開設したネッツ東京・高井戸店は、耐震化を目的としたリニューアルをこのほど行った。これに伴い、同社の基本理念の1つ「地域に貢献し信頼される販売店」を目指し、杉並区と災害協定を締結。災害時に活用できる設備を多数導入するとともに、有事の際は近隣住民や帰宅困難者の受け入れ拠点となる体制が整えられた。
同区との災害協定に基づき、ショールームにて帰宅困難者100名の収容が可能なスペースを確保。また、断水時でも新鮮な飲料水を水道蛇口から出せ、水洗トイレも利用できる貯水機能付給水管「マルチアクア」を全国で初導入したのが大きな特徴となっている。100名3日分の飲料水とトイレ用水1440ℓを確保するとともに食料や生活用品も常備している。
また、電気・水道・ガスのライフラインが停止しても、杉並区の防災課と連絡が取れるホットライン用無線機や、災害時でも優先的にダイヤルがつながる災害ダイヤル専用回線を4回線配備。さらに、自動車ディーラーの利点を活かしてショールームの廊下やトイレの間接照明には、カーバッテリーで点灯するLEDを採用し、災害時の受け入れ拠点として安心の空間を実現した。
(貯水機能付給水管「マルチアクア」(左)、杉並区の防災課と連絡が取れるホットライン用無線機)
同社の坂田広明ゼネラルマネージャーは、「3・11で帰宅困難者を目の当たりにした経験があり、その当時は店舗を24時まで開けてトイレの貸し出しを実施しました。この高井戸店では、災害対策設備を充実させたので、今後は杉並区と連携しながら防災訓練等にも取り組んでいきたい」と、新店舗の意気込みを述べた。
■より地域に根差した次世代店舗
同店舗は、「新しい店づくり」の考え方を反映したネッツトヨタ東京5拠点目の次世代店舗として、地域に密着した“町いちばんのお店”を目指す。
店舗外観は、景観条例に基づき地域へ配慮しつつ、先進的で隣地まで一体感のあるデザインを採用。夜間には、ブルーのLED照明が店舗の存在感をアピールする。
デジタルサイネージを取り入れたショールーム内は、来店客が快適に過ごせる空間を重視した。来店時に車両ナンバーを読み取り、来店時間や待ち時間等の情報を全スタッフで共有できる来店通知システム「D-シェルジュ」を初導入。スタッフ間でのスムーズな連携を可能とし、お客様が快適に過ごせるタイムリーな応対を実現した。
待合コーナーに配置された4面マルチモニターには、地上波デジタルやBS放送に加え、お客様のクルマがどのような整備を受けているかを確認できるテクノショップの作業ライブ中継等を配信している。
また、6ストールと完成検査ラインを1つ備えるサービス工場は、2階へ配置。密閉空間で近隣への騒音を排除するとともに、工場内の排気ガス等もフィルターを通してろ過する仕組みとなっている。このほか、社員向けにリフレッシュルーム等を設け、スタッフの働きやすさも追求している。
(騒音対策等、近隣住民への配慮を徹底したサービス工場(左)、収納スペースはエンジニア自慢のイギリス製のオーダーメイド)
■賑わいを見せたオープニングイベント
オープニングイベントでは、ファミリーで楽しめる催しを実施。70インチの大型タッチパネルを使った抽選会や、東京高円寺阿波おどり連協会所属の「吹鼓連(すいこれん)」が披露する阿波踊りがイベントに華を添え、さらに先着3台限定のヴォクシー特別仕様車ZS“煌”が用意される等もあり、ショールームは多くの来店客で賑わいを見せた。
【店舗概要】
所在地:東京都杉並区下高井戸1-17-15
TEL:03-3328-3151
営業時間:10時~18時