マツダ、ホットスタンプ加工技術の開発における革新性が評価され大河内賞「大河内記念生産特賞」・ものづくり日本大賞「経済産業大臣賞」受賞

all 業界ニュース

マツダは3月27日、ホットスタンプ加工技術の開発における革新性が評価され、第72回大河内賞において最高賞である「大河内記念生産特賞」を初めて受賞するとともに、第10回ものづくり日本大賞において「経済産業大臣賞」を受賞したと発表した。

大河内賞は、公益財団法人大河内記念会により、生産工学、生産技術、生産システムの研究開発ならびに社会実装に関する業績を表彰するもので、中でも「大河内記念生産特賞」は、生産技術分野において特に顕著な業績に贈られる最上位の賞。

ものづくり日本大賞は、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携して開催し、製造・生産現場における中堅人材、伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若年人材など、「ものづくり」に携わっている各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰するもの。

今回受賞したホットスタンプ加工技術は、鋼板を加熱して軟化させた状態で成形し、金型内で急速に冷却することで高強度・高剛性を実現する車体製造技術。

マツダは同技術において、冷却時間を大幅に短縮するとともに、従来必要とされていたレーザーカット工程を不要とする新たな工法および部品構造を開発。すでに「CX-60」など複数の車種に採用されているとともに、2026年春に日本で発売予定の新型「CX-5」にも一部技術が反映されている。

今回の受賞では、従来は両立が困難とされていた「衝突安全性」と「軽量化」「生産性」を、制約を創造に変える技術革新によって、高次元で同時に達成したことが高く評価されたとしている。

 

<「大河内記念生産特賞」受賞対象および授賞理由>

  • 件名:安全性、軽量性、生産性を飛躍的に向上させたホットスタンプ加工技術の開発
  • 受賞者:マツダ株式会社
  • 授賞理由:ホットスタンプ技術は高強度部品を製造できるため、自動車の車体骨格部品に用いられる一方、冷却工程やレーザーカット工程が生産性やコスト面での課題となっていた。本受賞技術では、冷却時間を大幅に短縮し、レーザーカットを不要とする新たな工法と部品構造を開発するとともに、強度や板厚の異なる鋼板を最適に配置する設計により、衝突安全性能を1.6倍に高めつつ34%の軽量化を達成。さらに、生産性を従来比4倍に向上させ、コストを34%低減し、市販車両への適用まで実現した点が評価された。

 

 

<ものづくり日本大賞 製造・生産プロセス部門「経済産業大臣賞」受賞対象および授賞理由>

  • 件名:性能・軽量化・コストを両立しつつ従来工法比で生産性4倍に引き上げた世界最高効率ホットスタンプ加工技術の開発
  • 受賞者(敬称略):平尾 嘉英(マツダ/受賞代表者)、井上 誠二(マツダ)、大川 慧(マツダ)、野村 成彦(日鉄テクノロジー)、鈴木 利哉(日本製鉄)、岡田 徹(日本製鉄)、関戸 義仁(日本製鉄)
  • 授賞理由:ホットスタンプ技術は、高強度部品を実現でき、自動車のAピラーやBピラーの製造に活用される一方、加熱・冷却工程やレーザーカット工程が必要となり、生産性やコストに課題があった。本受賞技術では、部品構造の進化と独自の金型構造により、世界で初めてBピラーでのレーザーカット工程を廃止し、生産性・コストを大幅に改善するとともに、CO2排出量の低減を実現した点が評価された。

 

Tagged