アウディ ジャパンは3月25日、アウディのプレミアムミッドサイズSUV電気自動車(BEV)の「Q6 e-tron」と、スポーツグレード「SQ6 e-tron」を発表し、4月15日より全国のアウディ正規ディーラー(123店舗、現時点)を通じて発売すると発表した。
また、Q6 e-tronの導入に際し、世界的な販売を記念して展開される限定モデル「Q6 e-tron edition one grey」(国内販売限定100台)と「Q6 e-tron edition one blue」(国内販売限定30台)も発売する。
Q6 e-tronシリーズは、アウディがポルシェと共同開発したスポーティでハイパフォーマンスなBEVプラットフォームPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)をベースにした初の市販モデルシリーズで、Qモデルのスタイルと、e-tronのデザイン言語を融合させた次世代電動SUV。
同モデルは、卓越した走行性能、充電速度、最長672km(SQ6 e-tron)の優れた一充電走行を実現し、スポーティなパフォーマンスと日常での使いやすさを両立した。
<スポーティドライビングと優れた効率を両立>
Q6 e-tronは、パワフルでコンパクトかつ高効率な電気モーターと、新開発のリチウムイオンバッテリーによって、卓越したパフォーマンスと長い一充電走行距離を実現。12のモジュールと180のプリズムセルで構成され、総容量100kWh(総電力量94.9kWh)を誇る同リチウムイオンバッテリーにより、Q6 e-tronでは185kW出力モデルで569km、285kW出力モデルで644km 、SQ6 e-tronでは672kmの一充電走行距離を実現。
Q6 e-tronは後輪駆動とquattro四輪駆動モデルをラインアップしており、SQ6 e-tronはquattroモデルとなる。quattroシステムは、リヤアクスルへのトルク配分を重視し、グリップ力とドライビングダイナミクスの強化が図られた。
後輪駆動のQ6 e-tronでは、83kWhのバッテリーと185kWを発揮する1基の電気モーターをリヤに搭載し、0~100km/h加速は7.0秒。Q6 e-tron quattroでは、100kWhのバッテリーを搭載して285kWのシステム出力を発揮し、0~100km/h加速は5.9秒。SQ6 e-tronでは、同じく100kWhのバッテリーを搭載して最大360kW(ローンチコントロール使用時は 380kW)のシステム出力を誇り、0~100km/h加速は4.3秒(ローンチコントロール使用時)、最高速度は230km/hを達成。
駆動システムの最大出力は、後輪駆動のQ6 e-tronが185kW(ローンチコントロール起動時は215kW)、quattro四輪駆動のQ6 e-tron quattroが285kW、SQ6 e-tronが360kW(Audi SQ6 e-tronのローンチコントロール起動時は380kW)。
後輪駆動モデルのリヤアクスルにはヘアピンコイルを採用する最大トルク450Nmを発生するPSM(永久磁石同期モーター)を搭載。quattro四輪駆動モデルのリヤアクスルには共通のヘアピンコイルを採用する580NmのPSMを備え、フロントアクスルには、同じく共通の最大トルク275Nmを発生するASM(非同期機モーター)を搭載することで、俊敏かつ力強い加速力と、優れたハンドリング性能を実現。さらに、ドライサンプ方式の新冷却システムを採用することで、パワートレインのコンパクト化と軽量化を図り、効率性とパフォーマンスの両立を徹底した。
<力強くダイナミックな外装>
全体的にソフトな印象を与える流れるようなフォルムの中で、シャープなラインやエッジがコントラストを生み出し、静止しているときでもダイナミックな存在感を演出。アップライトなフロントエンドには、完全に閉じられた立体的な造形のシングルフレームとサイドエアインテークがフロントフェイスを際立たせ、高い位置に配置されたデジタルデイタイムランニングライトが、力強く特徴的な外観を強調。
力強く筋肉質なデザインのサイドビューでは、Dピラー下部にアウディのデザインDNAにおける重要な要素であるquattro(クワトロ)ブリスターを配し、力強さと安定感を視覚的に表現。
リヤエンドは、ダイナミックに絞り込まれた造形がエレガントでスポーティな雰囲気を生み出し、左右を結ぶライトストリップを備えた幅広くクリーンなリヤランプが、Q6 e-tron quattroにアウディ特有の洗練された落ち着きを与えている。
<アウディのブランドスローガンVorsprung durch Technik(技術による先進)を体現した内装>
デザインとエルゴノミクス(人間工学)の2つの視点により、乗員に最適化されたスペースを創出した内装では、立体的でハイコントラストな3Dデザインを採用し、前景や背景にエレメントを意図的に配置することで、奥行きと洗練された美しさを実現。MMIパノラマディスプレイとMMIパッセンジャーディスプレイは、非常に鮮明なデジタル画像を映し出し、直感的な操作性を可能とした。
ソフトラップと呼ばれるトリムは、ドアからコックピット全体そしてセンターコンソールまでシームレスに広がり、乗員を包み込むような調和の取れた室内空間とした他、シートには同じカラーと高品質な素材を使用し、一部にはリサイクル素材を採用。素材の選定は機能性とデザインの差別化を両立させ、エリアごとに独自のキャラクターを演出した。
さらに、レザーフリーマテリアルを採用する、S lineパッケージエラスティックメランジクロス/アーティフィシャルレザー(レザーフリーシート)をオプションとして設定。エラスティックメランジクロスは、100%リサイクルポリエステルから製造された素材をメインとしており、異なる色の繊維が織りなす、表情豊かな素材感を特徴としている。
PPEの採用により、広々としたスペース感覚と居住性を両立し、高い実用性を実現。長いホイールベースと、電気自動車ならではのセンタートンネルのない設計が、リヤのセンターシートの快適性をさらに向上。トランク容量は526ℓを確保し、3分割(40:20:40)のリヤシートにより最大1,529ℓまで拡大。ボンネット下のフランク(フロントトランク)には64ℓの収納スペースを確保している。
【希望小売価格】839万円~1,320万円
<導入限定モデル「Q6 e-tron edition one grey/edition one blue」>
Q6 e-tron edition one grey/edition one blueは、Q6 e-tron quattroをベースに、スポーティなS lineパッケージ、ブラックAudi rings & ブラックスタイリングパッケージ、ファンクションパッケージ、テクノロジーパッケージ、ラグジュアリーパッケージの5つのオプションパッケージを標準装備した限定モデル。
専用のダークヘッドライトハウジングや存在感のあるレッドブレーキキャリパー、Audi Sport製21インチアルミホイールを特別装備している他、内装には、同じく特別装備のハイテックメッシュアンスラサイトのデコラティブパネルを採用するなど、細部にまでこだわり、導入限定モデルにふさわしい充実した装備を採用。日本市場では、edition one greyを100台(1,238万円)、edition one blueを30台(1,253万円)を限定導入する。
<Q6 e-tron>
<SQ6 e-tron>