日産自動車の中国合弁会社である東風日産乗用車公司（以下「DFN」）は6月5日、新型EVセダン「N7」が4月27日の発売から約1か月で1万7,215台の受注台数（5月31日時点）を記録したと発表した。
N7は、日産が2027年夏までに中国で発売を予定している9車種の新エネルギー車（NEV）の第一弾となるモデル。自分の楽しみや家族との時間などのパーソナルライフと仕事のバランスを大切にする価値観を持つ、若いファミリーユーザーをターゲットに開発が行われ、58kWhと73kWhの2種類のバッテリーを設定しており、最大635kmの航続距離を実現した。
また、Momenta社と共同開発した高度な運転支援技術「ナビゲート・オン・オートパイロット」や、AIを駆使してシートを調整する姿勢適応システムを備えた「ゼロプレッシャーシート」などの先進技術を搭載。
グレードでは、「マックス」、「プロ」、「エア」の3つのグレードをラインナップし、マックスとプロについてはバッテリーの容量を選ぶことが可能。価格は11万9900元～14万9900元。
今回記録した1万7,215台の受注のうち、主な購入層は35歳以下の若いファミリーユーザーで、うち70％が初めての日産車としてN7を購入。DFNは、優れた快適性や日産ブランドに対する信頼に加えて、お手頃な価格が受け入れられ、多くの受注と新しい顧客層の開拓につながったとしている。
さらに同社では、NEVの販売ネットワークの変革を推進。実店舗では、「注文、配送、アフターセールス」を分離するチャネルモデルを構築し、既に100店舗超のNEV専用配送センターと500店舗超の注文センターを全国に設置するとともに、オンラインでは、アプリをアップグレードし、メンテナンスの予約や進捗状況をリアルタイムで表示する機能やユーザー同士が交流できる専用のコミュニティスペースなどを提供している。
日産はN7について、中国におけるパフォーマンスを強化するとともに、中国からの輸出により多様でグローバルなニーズに対応することで、同社の経営再建計画Re:Nissanの商品戦略の再構築を力強くサポートすると述べている。
