トヨタ自動車は3月12日、カーボンニュートラル社会の実現に向け、マルチパスウェイの取り組みのもと、欧州にてバッテリーEV(BEV)のラインアップを拡充していくことを発表するとともに、「C-HR+」「bZ4X」「RZ」の新型モデルを世界初披露した。
同社では、これまで「もっといいクルマづくり」を目指して、商品と地域を軸とした経営を推進しており、その中で、カーボンニュートラルの実現に向けたパワートレーン開発においては、あらゆる国・地域の様々なカスタマーニーズに応えうる電動車の選択肢を用意する「マルチパスウェイ」の取り組みのもと、多様なモビリティを展開。
欧州においては、他地域に比べ電動車保有率が高く、BEVの保有率も高水準にあることから、さらなるBEVの商品力強化が必要となり、同社は「マルチパスウェイ」の取り組みを一層加速するため、欧州で昨年末に発表したアーバンクルーザーと合わせ、欧州市場で主要となる小型から中型サイズのSUVをカバーできるラインアップとして、「C-HR+」「bZ4X」「RZ」の新型車を発表した。
<欧州で発表した新型車>
◆C-HR+
- BEVを新規導入
- 滑らかで目を引くスタイリングと、広々とした室内空間や大容量416Lの荷室といった実用性を両立
- e-TNGAプラットフォームを採用し、専用に調整されたサスペンションによって真に満足感のあるドライブ体験を提供
- 電池セルに改良を加えた2つのリチウムイオンバッテリーを設定。ベースとなるバッテリー容量57.7kWh仕様は航続距離455km(開発目標値)を、より航続距離を延ばしたバッテリー容量77.0kWh仕様は航続距離600km(開発目標値)を確保。合わせて前輪駆動タイプ、全輪駆動タイプを設定することでお客様に幅広い選択肢を提供
- 2025年後半から欧州で発売を予定
※2 IEC規格62660-1に準拠した方法にて測定
◆bZ4X
- TOYOTA C-HR+同様、2つのリチウムイオンバッテリーを設定。ベースとなるバッテリー容量57.7kWh仕様と航続距離向上を目指したバッテリー容量73.1kWh仕様をラインアップ。多様なお客様のニーズを踏まえバッテリーの選択肢を拡大。eAxleの高効率化もあり、73.1kWh仕様の航続距離は従来型比約70km(WLTPモードでの社内測定値)延伸を追求
- 急速充電の前にバッテリー本体の温度を調整する機能“バッテリープレコンディショニング”初搭載。バッテリーを充電に最適な温度とし、冷間時での急速充電時間約30分(-10℃時の急速充電時間)を目標に開発
- eAxleの出力アップ、サスペンションのセッティング見直しなどにより、走りも進化。静粛性も含め乗り味もレベルアップ
- 2025年後半から欧州で発売を予定
※6 IEC規格62660-1に準拠した方法にて測定
◆RZ
- 走りのコンセプト“The Natural”を徹底的に追求し「Lexus Driving Signature」をさらに深化
- バッテリーEVシステムを全面刷新し航続距離を伸長、充電時間を短縮
- 高出力モーターを搭載した「RZ550e“F SPORT”」をラインアップに追加
- 「人とクルマの対話」を加速させ新たなドライビング体験をもたらすステアバイワイヤシステムを設定
- マニュアル操作のように駆動力を操作できる機能「インタラクティブマニュアルドライブ(Interactive Manual Drive)」を設定し、操る楽しさを提供