トヨタ自動車は3月13日、新型クラウン(エステート)を発売した。
1955年に初代モデルが登場したクラウンは、高級セダンとして日本経済の発展と共に歴史を重ねたトヨタのフラッグシップモデル。2022年には、クラウンとは何かを徹底的に見つめ直し、“これからの時代のクラウンらしさ”を追求して開発した、「クラウン クロスオーバー」「クラウン スポーツ」「クラウン セダン」「クラウン エステート」の4つの新しいクラウンを発表した。
新型モデルでは、歴代クラウンで引き継がれてきた「革新と挑戦」のDNAを継承しつつ、全体最適を考えた“賢い共用化”を織り込みながらパワートレーンユニットとプラットフォームを一体的に新開発することで基本性能と商品力を大幅に向上させる取り組みの「TNGA」や、「カンパニー制」を活かした「もっといいクルマづくり」を推進。
クラウン群の4つ目のモデルとなるエステートは、ダイナミックな造形や、仲間や家族とのアクティブライフを楽しむことができるユーティリティを追求することで、クラウンが持つ品格と機能性を兼ね備えた「大人のアクティブキャビン」の特長を持つモデルとして誕生。パワートレーンはハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)の2種類を設定した。
<HEVとPHEVの2種類をラインナップしたパワートレーン>
◆2.5L ハイブリッドシステム
- 効率向上と性能向上を追求した高効率ハイブリッドシステムを搭載。フロントモーターの出力をクロスオーバー、スポーツ搭載分に対して約5割向上したことで、多くの荷物を積んでもストレスなく加速でき、余裕のある走りを実現。
◆2.5L プラグインハイブリッドシステム
- 出力密度の高い駆動用モーターを搭載し、気持ち良い加速と静粛性を両立。
- スポーツと同様に、エネルギー密度が高い大容量リチウムイオン電池を搭載。床下に配置することで、車内空間を損なわずにEV走行距離89km(WLTCモード)を実現。
<ストレスなく長距離移動ができる乗り味を追求>
- 「大人のアクティブキャビン」のコンセプトに基づき、しっかりとした操舵感や質感高い乗り心地が得られるようなサスペンション設定を実施。
- 軽快ながら重厚感のある走りを実現するために、DRS(車速に応じた後輪操舵システム)に独自のセッティングを施し、AVS(電子制御サスペンション)にも減衰力の向上と摩擦低減を図る独自の設定を追加。「ノーマルモード」、「スポーツモード」、「リヤコンフォートモード」の3つのドライブモードによる差を明確にし、ドライバーや同乗者の好みに合わせた上質で快適な走りを実現。後席の乗り心地に配慮した「リヤコンフォートモード」は、専用のDRS制御とAVS制御により、後席はもちろん全席で揺れの少ないストレスフリーな乗り心地を実現した。
<ワゴンとSUVを融合した新デザインを採用>
◆外装デザイン
- GA-Kプラットフォームを活かした伸びやかなキャビンに、車両前後を貫くシャープなショルダーラインを取り入れ、フロントフード上のキャラクターラインとシームレスに繋がるデザインを実現。足元には、21インチの幅広大径タイヤ(アルミホイール)を装着し力強さを加えることで、伸びやかでありながらダイナミックなプロポーションを実現。
- フロントマスクにはバンパー一体型フロントグリルを導入。グリルをバンパーと一体化し、ボディと同色とすることでスタイリッシュな独自性のある意匠とした他、上から下にメッシュパターンが変化するデザインで、洗練さを表現。
- 水平基調のデイライトランプを採用したハンマーヘッドフェイスや、バックドア面に配した一文字のリヤコンビネーションランプがワイド感と先進性を強調。
- 車体色には、モノトーンカラー5色とバイトーンカラー5色を設定し、PHEV専用色として、特別感を演出する「プレシャスメタル」と「マッシブグレー」のバイトーンカラーを用意。
◆内装デザイン
- クラウンシリーズ共通で、ディスプレイやシフトなどの各種機能をひとくくりすることで島(アイランド)のように配置するデザイン「アイランドアーキテクチャー」を採用。メーター・ディスプレイを水平に配置し、視線移動を最小限にとどめるデザインを採用。
- ビンテージ調の「雲柄」をサドルタンとグレイッシュブルーのトリム部分にあしらい、上質でありながらアクセントの効いたデザインとした。
- 内装色には、クラウンシリーズ共通の「ブラック」、大人の華やかなアクティビティに寄り添うイメージの「サドルタン」、PHEV専用色としてアクティブで洗練された印象の「グレイッシュブルー」の3色を設定。
<アクティブライフをサポートするゆとりのあるラゲッジスペース>
- 通常時に570L、リヤシート格納時に1,470Lの荷室容量を確保した他、後席折りたたみ時に長さ2mの完全フルフラットスペースを生み出すトヨタ初採用の新機構「ラゲージルーム拡張ボード」を装備。また、荷室床面には肌触りの良い上質な素材を採用した。
- ラゲージ部には引き出し式のデッキチェアやデッキテーブルなど、フルフラットスペースの過ごし方をより魅力的にするアイテムを採用。
- 荷室内で調和が取れるシックな色合いとクラウンの王冠マークをあしらうことで、統一感と特別感を演出。
【希望小売価格】635万円~810万円