日産自動車、福岡県遠賀郡水巻町、福岡日産自動車、北九州日産モーター、日産プリンス福岡販売の5者は10月5日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。
同協定は、水巻町が『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、町が指定する避難所等において、日産の販売会社である福岡日産自動車、北九州日産モーター、日産プリンス福岡販売より貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、町民の安全確保に努める』という内容となっている。
水巻町は、地域創生を目指した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、若い世代も住みやすいまちづくりと地域活性化に向けた取り組みを推進しているほか、地球にやさしい環境づくりを進めることを目的に、「水巻町環境基本計画」を策定し、「協働で進めて、みんなで伝える 水巻の環境」を基本的な目標として、水巻町の環境を守り、きれいなまちを保ち、将来の子どもたちに引き継いでいけるような環境づくりを進めるなど、環境対策にも取り組んでいる。そして、防災対策強化についても積極的に取り組んでおり、災害時の被害を最小化する「減災」の考え方を防災の基本方針とする、「水巻町地域防災計画」を策定し、災害に強いまちづくりを推進している。
一方、日産では日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいるのに加え、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決にも取り組んでいる。
今回は日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」、そして、水巻町が推進する環境・防災対策との、双方の取り組みにお互いが賛同して協定締結を実施。両者は今回の協定締結を機に、環境・防災対策を強化し、電気自動車(EV)を活用した、環境に優しく、災害に強いまちづくりを推進し、電気自動車(EV)の普及を通じた地域課題の解決に向けて、更に連携を強化していくと述べている。
【電気自動車を活用した「災害連携協定」概要】
- 水巻町で災害を起因とする停電が発生した際、町が指定する避難所に、福岡日産自動車、北九州日産モーターおよび日産プリンス福岡販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
- 水巻町、日産、福岡日産自動車、北九州日産モーターおよび日産プリンス福岡販売の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、町民の生命及び身体の安全を守る。
- 水巻町、日産、福岡日産自動車、北九州日産モーター、日産プリンス福岡販売は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、町のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を町民へ積極的にアピールし、環境意識向上を目指す。