首都高1号羽田線大井JCTの長期通行止めが解除 老朽化に伴う桟橋・埋立部更新工事の様子を公開

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首都高速道路は9月24日、高速道路リニューアルプロジェクト「大規模更新事業」の第1弾として工事に着手している高速1号羽田線「東品川桟橋・鮫洲埋立部」更新工事の様子を公開した。

1号羽田線は1964年に開催された東京オリンピックに向けて、1963年12月に羽田空港と都心を結ぶ高速道路として開通。開通から50年以上が経過し、損傷や腐食が進んでいることから、南側(鮫洲運転免許試験場付近)から北側(天王洲アイル駅付近)までの延長約1.9kmを造り変える工事を2016年2月から実施し、2026年度の完成を目指している。

完成後の桟橋は高さ最大20mとなる

この更新工事のため大井JCT(ジャンクション)が2016年6月から通行止めとなっていたが、9月29日14時に上り線のう回路(湾岸線東行きから羽田線上り)への通行が可能となる。さらに、湾岸線東行きから中央環状線外回り(C2)への合流が、1車線から2車線に運用を変更。大井JCT利用交通量の増加に対応する。

迂回路から羽田線への合流点

なお、今回の通行止め解除は来年の東京オリンピック・パラリンピック後までの暫定的なもの。湾岸線から羽田線に接続する迂回路を撤去するために、再び長期通行止めが予定されている。

更新工事が行われている桟橋は、海面に近く並走する東京モノレールが印象的だが、海水面に近いため維持管理や修復も困難であった。そこで、完成後の桟橋は最大で約20メートルの高さまで引き上げた高架構造とし、常設の維持管理用足場(恒久足場)を設置したほか、鋼製の橋脚部には腐食防止のために金属溶射、ステンレス被膜を実施。長期にわたる耐久性や、メンテンナンス性にも配慮した。

また、大井JCTの車線複線化については、2015年の山手トンネル開通によってC2が全線開通したことなどによる交通量増加であると説明。さらに、来春には東名高速と首都高速を直結する「横浜環状北西線」も全線開通を予定しており、さらなる交通量増加を見越した予防策であるとした。

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