フォルクスワーゲン、電動コンパクトSUV「ID. CROSS Concept」をミュンヘン開催のIAAで発表

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フォルクスワーゲンは9月7日(現地時間)、ミュンヘンで開催するIAAモビリティ(9月8日~14日)において、電動コンパクトSUVの「ID. CROSS Concept」を発表した。

ID. CROSS Conceptは、「ID.2 all(アイディ. 2オール)」、「ID. GTI Concept(アイディ. GTIコンセプト)」(「ID.2 all」がベース)、「ID. EVERY1(アイディ. エブリイ1)」に続き、4台目のコンパクト電動コンセプトカーとしてワールドプレミアを実施。これらの新しいフォルクスワーゲンモデルの量産バージョンは、2026年からの市場導入を予定している。

新型“ID. Polo(アイディ. ポロ)”(“ID. 2all”の量産バージョン)の世界初公開は、2026年上半期に予定されており、“ID. Polo GTI”はその後すぐに発表を予定。両モデルとも、若干のカモフラージュが施された状態で、IAAモビリティでの展示を実施。

最終バージョンの“ID. CROSS(アイディ. クロス)”は、2026年夏に世界初公開される予定で、ミュンヘンでコンセプトカーとして発表される“ID. EVERY1”の量産バージョンは2027年のハイライトになるとしている。

新しい4つの「ID.」モデルのすべては、ブランドグループ コア(セアト&クプラ、シュコダ、フォルクスワーゲン、フォルクスワーゲン商用車)のブランド横断型プロダクトキャンペーンの一環であり、グループの各ブランドは、電気自動車のエントリーセグメントに今後ニューモデルの投入を予定。ブランドグループ コアは、技術的にも価格的にも非常に魅力的な電気自動車をヨーロッパで提供するために、相乗効果とスケールメリットを重点的に追求している。

 

<ピュアでポジティブ – 好感が持てるアイコン デザイン>

アーバンジャングル グリーンと呼ばれるカラーを纏った「ID. CROSS Concept」は、フォルクスワーゲンにおける3つのデザイン基盤(安定感、親しみやすさ、独自性)に基づいたクリアで好感が持てる新しいデザイン言語“ピュア ポジティブ”を反映。純粋かつ力強く明確なライン、視覚的な安定感、ポジティブで親しみが持てるデザインを重視し手開発された。

 

<どのような駐車スペースにも体操するコンパクトなボディ>

IAAで展示されるSUVコンセプトカー「ID. CROSS Concept」は、全長4,161mm、ホイールベース2,601mm、全幅1,839mm、全高1,588mmとなり、寸法は現行の「T-Cross」と同等のコンパクトなボディサイズ。

足元には、「バルボア」と呼ばれる21インチのアルミホイールを開発し、タイヤはグッドイヤーとの協力により、同コンセプトカー専用の235/40 R21タイヤが開発され、タイヤのサイドウォールにはリムのデザインを反映。

 

<450ℓを確保したトランクスペース>

革新的なパッケージ設計により、ゆとりのある室内空間を実現しており、トランク容量は平均を上回る450ℓを確保し、ボンネット下のフランクには追加のスペース(25ℓ)を設置。車両の幅広さと風通しのよい内装デザインにより、広々としたスペース感覚が生み出されている。

 

ラウンジスタイルの雰囲気を備えたインテリア オアシス>

内装では、心地よいオアシスをイメージして設計。布張りの表面などは、優れた素材の品質と感触が印象的で、事前に設定された照明、音響、空調モードの「Atmospheres(アトモスフィア)」により、バニラチャイと呼ばれるカラー(温かみのあるベージュ)を採用した室内空間は、最高の快適性を提供するラウンジを想起し、スクリーン上の植物のモチーフと、視覚的に浮かんでいるように見えるセンターコンソールに配置された本物の植物が、心地よい効果をさらに向上。

さらに、同コンセプトカーのために特別に設計されたシートを採用しており、シートを完全に折り畳むと、「VW Bus」のようなリクライニング エリアを作り出すことができる。

 

一目で理解できる優れた操作性>

考え抜かれた人間工学と直感的な操作性を備えた革新的なコックピットにより、運転に集中できる室内空間を実現。直感的なメニュー構成のディスプレイ、自然なボイスコントロール、各種機能を直接操作できる物理スイッチ間の調和のとれた相互作用を実現した。

また、完全新設計の分かりやすいボタンコントロールを備えたマルチファンクション ステアリングホイールを採用している他、2つのディスプレイ(28cm/11インチのデジタルメーターと33cm/13インチのインフォテイメントシステム センター タッチディスプレイ)は視覚軸上に配置されている。

 

MEB+ – 次世代へと進化を遂げた電気自動車用プラットフォーム>

技術的には、前輪駆動の「ID. CROSS Concept」は、モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス(MEB)をベースとしており、特にエンジン、バッテリー、ソフトウェアなどの面で、将来に向けた継続的な開発が行われ、MEB+へと進化。

MEBは、来年から新しいソフトウェア世代を導入することで、数多くのシステムの機能が大幅に強化。フォルクスワーゲン独自のモジュラーシステムのさらなる開発により、より上位のセグメントの車両に採用されている、さらに進化したトラベルアシストなどの機能も導入され、MEB+は「ID. CROSS Concept」の量産バージョンや新型「ID. Polo」などの電気自動車を、魅力的な価格で平均的な内容を超える装備とともに提供できるようにする技術的な鍵となるとしている。

 

<新開発された最先端の駆動システムを搭載>

新開発された最先端の駆動システムを搭載しており、中心となる2つのモジュールは、フロントアクスルシステムに統合されたパワーエレクトロニクスを含む電気駆動モーターと、サンドイッチ構造のフロアにフラットに配置された高電圧バッテリーとなる。

電気駆動モーターは155kW(211PS)の最高出力を発生し、前輪を駆動。予測航続距離(WLTPモード)は最大420km。

 

<「ID. CROSS Concept」技術データ>

 

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