一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation、以下「TMF」)は8月29日、京都府警察本部、トヨタ自動車、東京海上日動火災保険株式会社、株式会社JTBと交通事故削減に向けた連携協定を締結したと発表した。
今後は、観光客を始めとする人流データに車のデータを組み合わせて、交錯危険の低減を図るとともに、地域住民と観光客の調和のとれた空間づくりに取り組む。
京都では観光客の増加に伴い、観光地と共存する生活道路における事故が増加傾向にあることが課題となっており、特に「嵐山地区」は、京都を代表する観光地として国内外から多くの観光客が訪れることで交通渋滞や、観光客と地域住民の生活動線が交錯することによる生活道路での交通事故リスクの高まりなど、観光地特有の交通課題が顕在化している。
今回、「嵐山地区」をモデルに、「京都 はんなり 和(なごみ)のみちプロジェクト」を始動。官民それぞれが保有するデータによる分析や対策を講じることで、交通事故削減を目指すとともに、観光地×生活道路の交通安全対策のモデルづくりに向け、各者が協働する。
<各者の具体的な取り組み>
JTBが中心となり嵐山地区において以下の取り組みを実施。取り組み期間は2025年8月29日~2026年3月31日。
①分析
- 時間帯による差異分析(交通量や移動方向の検証)
- 密度の高いエリアの確認
- 来訪者属性の検証(国内外ゲストの状況把握、移動手段、前後の訪問地)
- 連携各社のデータと観光客の動向から、事故・渋滞の原因や課題を深掘
②効果的な情報発信
- 安全につながる情報や渋滞回避につながる効果的な情報の発信
- 配信効果、行動変容の有無について検証
<生活道路における交通事故削減の取り組み>
京都府警察本部(警察データ)、トヨタ自動車(車両データ)、東京海上日動(損害保険データ)およびJTB(観光関連情報)の各社が保持するデータを分析した結果を統合し、嵐山地区の生活道路におけるリスク評価の指標化を推進。
①嵐山地区における交通実態の把握
- 生活道路における抜け道利用の把握(下図)
- 生活道路における住民以外の利用率の把握
②事故発生リスク地点の可視化と要因解析
<主な役割分担>
- 京都府警察本部:交通事故統計データの提供および分析、道路交通環境の改善、交通安全情報の発信
- トヨタ自動車株式会社:車両データの提供および分析
- 東京海上日動火災保険株式会社:損害保険データの提供および分析
- 株式会社JTB:人流・観光データの提供・分析、観光客への交通安全に資する広報発信
- 一般財団法人トヨタ・モビリティ基金:プロジェクトの全体支援