ダイハツは2月27日、同社のインドネシア現地法人であるアストラ・ダイハツ・モーター社(以下「ADM」)が、環境面と生産効率面における最新技術を導入したカラワン車両工場 第2ラインの本格稼働を開始したと発表した。
今回、稼働開始から27年経過したADMスンター車両工場 第1ラインの老朽化、および今後のカーボンニュートラルへの対応を見据え、カラワン車両工場 第2ラインへのリニューアルを2023年2月より実施。
リニューアルのコンセプトは、ダイハツのモノづくりの考え方である「SSC(シンプル・スリム・コンパクト)」をさらに進化させた「E-SSC」。2022年にリファインした京都(大山崎)工場で採用した革新技術を中心に、環境面や生産効率面で最新の生産技術をボデー・塗装・組立の各工程で導入することで、競争力を高めるとともに、工場建屋屋根への太陽光パネル設置なども含め、年間約30%のCO2排出量の削減を図る。
2013年に稼働を開始したカラワン車両工場は、トヨタグループの車両生産拠点として、これまでインドネシアをはじめ、世界各国のお客様に累計約230万台の車両を生産。今回のリニューアルによって、カラワン車両工場は年間36万台規模の生産能力を有する、ダイハツグループの海外拠点として最大規模の車両生産工場となる。
ダイハツは、今回培ったノウハウや技術を国内外の工場へさらに展開し、ダイハツグループの競争力強化と生産カーボンニュートラルへの取組みを加速させるとともに、インドネシアをはじめとした各地域のカスタマーの生活に寄り添った良品廉価なクルマづくりを磨き上げることで、各地域の自動車産業の発展、および人材育成に貢献すると述べている。
<新工場(カラワン車両工場第2ライン)概要>
- 所在地:西ジャワ州カラワン スルヤチプタ工業団地内
- 敷地面積:224,529m2(カラワン車両工場全体:940,012m2)
- 建物面積:71,953m2(カラワン車両工場全体:264,085m2
- 投資額:約2兆9,000億ルピア(約267億円) ※1ルピア=0.0092円(2025年2月20日時点)で換算
- 稼働開始日:2024年12月
- 生産能力:14万台/年[ADM全体:53万台/年(変更無し)]
- 従業員数:約700名(2024年12月時点)
- リニューアル工程:ボデー(溶接)、塗装、組立等
- 生産車種:ダイハツ アイラ/トヨタ アギア/トヨタ ウィーゴ(2025年2月時点)