バンテックは、ジャパンキャンピングカーショー2023で各モデルの23年モデルを披露した。その最大の特徴は、いよいよリチウムイオンバッテリーを持つ電装システム、イリス(インテリジェント・リチウム・イオン・バッテリー・システム)搭載モデルが追加されたこと。
このシステムは、同社の中核モデルであるZiL(ジル)シリーズの3モデル──ZiL、ZiL520、ZiL Noble──と、CORDE(コルド)シリーズの2モデル──CORDE LEAVES、CORDE BUNKS──に搭載された。
この他、2023年モデルは各モデルとも外装のデカールデザインが変更され、カッパー(銅色)の挿し色が入った。キャプコン(ZiLシリーズ、CORDEシリーズ)ではリヤエンブレムがメッキエンブレムに変更された。また、全キャブコンの左サイドミラーに二面鏡がオプション設定された。
一方、内装・装備面ではZiL Nobleの常設リヤダブルベッドの内部構造を変更。ベッドスプリングからクッション性に優れる“エアーラッセル”に変更された。また、ZiLシリーズではコンセントの位置がセカンドシート下から壁面に移設された。
一方、CORDEシリーズでは、ナンバー登録を車両総重量3500㎏以下で行うことが可能となり、普通自動車運転免許で走行可能なモデルも用意し、様々なニーズに応えられるようになった(オプション装備によっては一部例外もあり)。
■ILiSならエアコン、電子レンジの同時使用の可能に
新たに採用された「イリス」は、再生可能エネルギーの利活用とポータブル電源ユニットを組み合わせたシステム。これまでの鉛バッテリーとは異なるリチウムイオンバッテリーが搭載される。リチウムイオンバッテリーの特性一つが、大きな電流での充電・放電に優れること。これにより、キャンピングカーに搭載された家庭用エアコンと電子レンジを同時に使用することも可能となった。
また、リチウムイオンバッテリーはライフサイクルにも優れており、鉛バッテリーが約500回の充放電に対し、リチウムイオンバッテリーは約3000回と約6倍。加えて、充電に対しても工夫が凝らされており、入力ソースが切り替わることなく、走行時のオルタネーター、外部コンセント(AC100V)、ソーラーパネルから同時に入力することが可能で、ユーザーは複雑な操作を行うことなく使用することができる。
一方、システムの稼働状況をひと目でチェックすることができるタッチパネル式モニターが用意され、入出力状況に加えメインスイッチのオン・オフをコントロールすることができる。さらに、専用アプリをスマートフォンにインストールすることで、同様の情報の確認・コントロールが可能になり利便性が向上した。イリス搭載モデルの価格は次の通り。
<ZiL シリーズ>
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- ZiL(2WD:1169万円、4WD:1187万円)
- ZiL520(2WD:1178万円、4WD:1196万円)
- ZiL Noble(2WD:1202万円、4WD:1220万円)
<CORDE シリーズ>
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- CORDE Leaves(2WD:992万円、4WD:1010万円)
- CORDE Bunks(2WD:992万円、4WD:1010万円)
※価格はいずれも税込、2023年1月現在、非搭載モデルも併売される